Special Issue

<セキュリティソリューション特集> 「セキュリティ」に対する企業の関心が高まる 前編

2007/10/19 19:56

週刊BCN 2007年10月15日vol.1207掲載

適正価格ながら、豊富な機能を備える
中小企業をターゲットとした『MaLion』の認知が進む

■後発のメリットを最大限に生かす

 インターコムは、高い技術力を有する会社として知られ、コンシューマからビジネス向けまで、自社開発のソフトウェアを提供してきた歴史がある。

 インターコムが提供するIT情報管理戦略支援システム『MaLion(マリオン)』が市場に投入されたのは2006年6月。クライアント操作に支障をきたさない軽快なエージェントを搭載し、カーネルレベルでの監視により、クライアントPCの操作を徹底的に監視・制限。最小限の手間と時間で導入でき、容易なシステムを構築する点などが注目された。

 「後発のソリューションではありますが、既存のソリューションを研究しながら開発した結果、市場ニーズに合った製品が完成しました。販売から1年ほど経過しましたが、市場での認知は進んでいると感じています。特に、中堅・中小規模のお客様からの引き合いを多くいただいております」と、企業情報システム事業部・ビジネス営業部・営業担当の橋祐二課長は語る。

 企業において内部統制の強化が求められており、クライアントPCの操作ログの取得や監視は必須なものとして、導入が進められている。日本版SOX法の対象である大企業はもちろん、取引のある中堅・中小企業においても、大企業同様の内部統制の強化が求められ始めている。

 『MaLion』は、従業員数500名ほどの企業をメインターゲットとした商品だが、価格・機能が支持され、幅広い企業で導入が進んでいる。また、他社の既存のセキュリティ商材を扱っている代理店も、特徴的な『MaLion』を選択肢の1つとして利用するケースも多い。橋課長によると「『MaLion』の特長として、網羅性の高さがあげられます。操作監視・制限・ロギング・資産管理・レポーティングなど、すべて標準でご提供しているので、追加費用は一切不要です。導入から管理・運用まで余計なコストもかかりません」とのことだ。

■ユーザーから支持され代理店も増加

 「市場では、さまざまなソリューションが販売されていますが、機能や価格など、中堅・中小企業のお客様にマッチしたものは提供されていませんでした。『MaLion』は、こういったお客様のニーズを考え、機能・管理・運用・価格などバランスのいいソリューションとなっています。その結果、お客様からの引き合いが増えているのだと自負しています」と、企業情報システム事業部・ビジネス営業部・ネットワークシステム営業担当の仲澤昌記課長代理は語る。この分析を裏付けるかのごとく、既存のセキュリティ商材の導入を検討したが、機能・価格面などで折り合いがつかず、来期の検討事項としていた企業の引き合いも増えているという。あるいは、ユーザー企業からの指名がきっかけと

なって『MaLion』の取り扱いを行い始めた代理店も多いそうだ。

 インターコムは、ユーザーの声に応え、製品に反映させるまでの時間も短い。同社のホームページには、複数拠点間で『MaLion』を活用している事例などが掲載されており、ユーザーと共に成長している様子がうかがえる。

 「当社では、これまで培われたノウハウを惜しみなく『MaLion』に投入しました。使いやすいGUIやわかりやすいレポーティングは、その好例と言えるでしょう。中小企業など、専任の管理者を配置できないような企業様でも、適切な対策を施すことができます」(仲澤課長代理)とのことだ。豊富な機能を備え、中小企業にとって適正価格で提供されている『MaLion』は、今後さらに伸長していくことだろう。

インターコム=http://www.intercom.co.jp/


[次のページ]

関連記事