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<セキュリティソリューション特集> 情報セキュリティは家庭・企業、国で取り組むべき課題 後編

2007/10/22 19:56

週刊BCN 2007年10月22日vol.1208掲載

11月1日よりアプライアンスタイプの提供を開始
最新型学習エンジンで日本語、自然言語、未知のパターンのスパムを遮断

■スパム対策の現状と増加する日本語スパム

 スパムメールは年々増加の一途をたどり、昨今ではメールトラフィックの70%以上を占めていると言われている。「業務効率の悪化」「メールサーバへの負荷増大」「セキュリティへの脅威」などの被害も深刻化している。

 また、「迷惑メール相談センター」の『平成19年度迷惑メール受信状況についての調査』によると、PCで受信するメールのうち、外国語スパムメールを受信している人は全体の71%であるのに対し、日本語スパムメールを受信している人は全体の94%に達し、日本国内での利用環境では日本語スパムメールへの対策も急務になっている。

 このような状況に対し、市場にはさまざまなスパム対策製品があふれ、ユーザはどの製品をどう選択すればいいのかよく分からないというのが本音ではないだろうか。

 特にアプライアンス製品は海外の製品が多く、一度導入しても、「日本語スパムの対策に不満がある」「インターフェースがわかりにくい」「柔軟な設定ができない」などの声を聞くことがある。現在スパム対策を検討中の企業はもちろんのこと、すでに対策に取り組んでいる企業も、果たしてその対策が最適であったかどうか、再考してみてはいかがだろうか。

■ベイジアンの次世代の学習エンジン「SVM」を搭載

 このような市況において、「Active! hunter」は、スパムフィルタの1つに日本語、自然言語、未知のパターンのスパムに効果を発揮するといわれる最新型の学習エンジン「SVM(Support Vector Machine)」を採用している。SVMは文字認識や画像認識などの分野で最も優れた認識性能を持つ最新の学習モデルと言われ、特に、入力値のわずかな変化や未知の情報に対しても柔軟な対応が可能だ。SVMは、(1)自然言語処理などの分野で有効性が高い学習アルゴリズムであること(日本語の口語体や話し言葉などのスパムに威力を発揮する)、(2)未知のパターンのスパムメールに対しても正しく識別する確率が高いこと (高い汎化能力を持つ)、(3)一部の範囲でのもっとも良い値で学習が止まってしまうという「局所最適解」の問題を回避できること――などの優位性がある。

 ベイジアンフィルタの普及につれ、スパム業者によるベイズ理論による学習内容を混乱させ、正常メールに自社のスパムメールを混入させるという対策にも効果を発揮する。ウイルス対策に対して、スパムメール対策には異なる多くの技術が存在するが、決定的な解決策が欠如しているというのが現状である。最新型のスパム学習型エンジンと複数のフィルタを組み合わせることが、現段階での最適な対策ではないだろうか。

■管理者・ユーザごとにWebベース画面で管理・設定を可能に

 また、「Active! hunter」は日本国内で開発しているため、「インターフェースがわかりにい」「柔軟な設定ができない」などの不満にも対処できている。

 各ユーザ個人が管理・設定を行うパーソナルコントローラ画面を用意し、タブによる画面選択、送受信メール一覧の確認やフィルタの選択・設定などをスムーズなオペレーションで行うことができるように工夫されている。

 メール一覧画面で該当項目を押下することで、ダイレクトにブラックリスト/ホワイトリストに登録できる機能など、細部にまで使いやすさを追求し、ユーザ設定の自由度の確保と管理者の負荷の軽減を両立させている。

■アプライアンスタイプの提供を開始

 「Active! hunter」はソフトウェア提供による製品だが、アプライアンスを希望するユーザの要望に応え、11月1日よりメールタンクシリーズで有名なテックリンク社のAnti-SPAMアプライアンス「JUNIOR 10」にOEM提供を開始する。

 中小規模での利用を想定する企業はこちらも検討してみてはどうだろうか。

トランスウエア=http://www.transware.co.jp/

(週刊BCN 2007年10月22日号掲載)

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