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<セキュリティソリューション特集> 新たな課題として「ネットワークセキュリティ」に注目が集まる 前編

2007/11/22 19:56

週刊BCN 2007年11月19日vol.1212掲載

ついに『DGS-3200-10』の販売開始
ブランド認知も進み、販売も好調

■島ハブ構成として、またマスタースイッチとしても採用

 『DGS-3200-10』は、11インチ幅のコンパクトなファンレスきょう体でオールギガビットポートを搭載したエッジスイッチだ。NOSiDE LAN検疫やMicrosoft NAP検疫、ROUD/RegistGateハードウェア認証など、さまざまなPC検疫・ユーザー認証方式に対応し、「INTEROP 2007」の「Best of Show Award」インフラ構築製品(Edge)分野でグランプリを獲得している。

 『DGS-3200-10』は、島ハブ構成でのエンドポイントセキュリティを実現するソリューションとして訴求している。2007年10月28日に販売が開始されたばかりだが、「IPv4、IPv6の混在環境でも統合セキュリティを実現でき、文教市場や官公庁、医療市場などを中心に、多くの引き合いをいただいております」(営業本部・東堂園俊治本部長)とのことだ。

 これまでセキュリティスイッチが行き届いていなかった市場の反応もよく、『DGS-3200-10』をマスタースイッチ的に提案するケースも多いという。

 「これまで数十万円かけなければ実現できなかった環境が、『DGS-3200-10』を導入することにより、非常に安価に構築できるようになります。そのため、エントリーモデルのスイッチを使っていたお客様にも興味をもっていただいております」(東堂園本部長)。

 つまり『DGS-3200-10』は、島ハブ構成に見られる、セキュリティスイッチの配下にあった非セキュリティスイッチを置き換え、エンドポイントセキュリティを実現するために導入されるケースと、これまで導入コストなどが障害となり、非セキュリティスイッチのみで構成してきたという双方の市場にマッチした製品ということになる。2方向からの需要が見込めることから、確実に市場を広げている。

■パートナー施策を強化し、すそ野を広げる

 東堂園本部長は、「『DGS-3200-10』を主軸に、L2+ギガビットスタッカブルスイッチ『DGS-3400シリーズ』や、L3ギガビットスタッカブルスイッチ『DGS-3600シリーズ』などと組み合わせ、統合的なセキュリティを提案していきます」と、戦略を明かす。

 現在、ネットワークは「セキュリティ」が必要不可欠になっている。その中でディーリンクジャパン製品は、機能性・価格・使い勝手のよさなどが評価され、市場からの支持を獲得している。「当社は、エントリーからエンタープライズまで幅広い製品を揃えており、実績も積んでいます。日本市場においても認知が進んでいるという手応えを感じています」(東堂園本部長)とのことだ。

 また、同社の製品はワールドワイドで展開されており、そのコストメリットをユーザーに還元することに成功している。「他社のスイッチの配下でも動作している実績も多数ありますし、他社と同一価格帯で、より高機能な製品をご提供しています。SIer様などからは、そういった部分も高く評価いただけているようです。実際に、当社の製品群を有効に活用されているパートナー様は多数いらっしゃいます」(東堂園本部長)。

 また、D-Link製品間で連携させることでネットワークの接続構成図の生成や状態監視、コンフィグ設定などのネットワーク機器の集中管理を行える「SIM(Single IP Management)」なども利用でき、管理・運用を向上させることから、TCOの削減にも寄与する。こういった現在の実績を踏まえ、それを横展開しながら「SIer様とのパートナーシップをさらに高めていきます」(東堂園本部長)とのことだ。

 同社は、販売支援・技術支援を充実させるため、多くの人員を投入している。さらに製品ラインアップを強化し、抜けをなくし、既存製品の機能強化も図るということだ。

 今後、さらなる伸長を目指し、ユーザーのすそ野の拡大やSIerとの連携の強化、新製品の市場投入など、さまざまな施策を打つディーリンクジャパンは、ネットワーク市場の台風の目になる可能性を秘めている。

ディーリンクジャパン=http://www.dlink-jp.com/

(週刊BCN 2007年11月19日号掲載)

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