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<プリンティングソリューション特集>省スペース・省エネなどニーズは多岐にわたる(上)

2008/07/07 19:56

週刊BCN 2008年07月07日vol.1242掲載

エプソン販売
高生産性・高信頼性・ローコスト・エコロジーなビジネスインクジェットを新規投入
顧客の様々なカラー印刷ニーズに適したプリンタをラインアップ

コストを抑え、より手軽にカラーを

 「当社では、他社に先がけて出力のカラー化を展開してきました。カラー印刷は、強調したい部分の明確化などによって訴求力がアップし、結果として業務効率や生産性の向上につながります。その点が認知されはじめ、市場としても伸びたのでしょう」と、プロダクトマーケティング部の越智均部長は語る。

 確かに、印刷物をカラー化すれば、会議や打合せ資料としてもポイントが明確になりやすい。数字が並んでいる表でも、強調部分について議論を集中させることができる。オフィスにおけるカラーのニーズは高い。一方で、「カラー=高い」というイメージが定着していることも否めない。つまり、手軽にカラーを使える環境ではないのだ。しかし、プリンタベンダーの努力によって、この課題は解決しつつある。

 例えばA4カラー文書を印刷する場合、一般的なページプリンタの場合はカラー1枚12-15円程度となっている。さらに、エプソンが新規に投入したビジネスインクジェットプリンタ「PX-B500」に至っては約4.8円だ。非常に安価にカラープリントを利用できる環境が整っている。

幅広いラインアップであらゆる顧客のニーズに応える

 同社は、一般オフィスから業種・業態まで、顧客用途に適したページプリンタやビジネスインクジェットプリンタをラインアップしている。ページプリンタはトナーを定着させるため、普通紙や再生紙でもにじみのない、くっきりした高精細な印刷が可能だ。また、各種セキュリティ機能搭載や基幹システムとの連携など拡張性を持ったモデルもある。一方、インクジェットプリンタは、ページプリンタと比べて約1割ほどの消費電力で稼働し、CO2削減効果もある。環境に配慮し、省エネ効果も高いといえる。また、インクジェットならではの柔軟な用紙種類への対応力もある。これらの特長を生かした製品を投入することで、シェア拡大を狙っている。

 2008年6月、カラー24枚/分、モノクロ30枚/分の高速印刷、最大2150枚の給紙容量を持ちながら「プリンタ」「コピー」「スキャナ」などの機能に加えて、セキュリティ機能もコンパクトボディに集約した「LP-M6000」シリーズを発売。生産性・業務効率を実現しながら、コストパフォーマンスも高く、オフィスの部門やワークグループごとなどの分散配置に適している。分散配置されたプリンタや複合機は、オプションの印刷管理ソフトウェア「Offirio SynergyWare PrintDirector」を導入することで、印刷履歴や機器の状況、消耗品の使用状況などを集中管理することができるため、分散配置ならではの利便性を損なわず管理性を向上させることが可能となっている。

 「一般的な複合機と比べても、お手軽に導入いただける価格帯だと自負しております。一般的な課金方式の複合機と比べると、お得なケースが多いと思います」(越智部長)と胸を張る。さらに、ユーザーはトナー代だけを負担し、メーカーが使用済みカートリッジを回収・再利用する「環境推進トナー」を活用すれば、環境負荷と運用コストの低減にも寄与する。

 「PX-B500」は、カラー/モノクロともに37枚/分、最大給紙容量650枚のビジネスインクジェットプリンタで、高生産性・高信頼性に加え、ローコスト・エコロジーを実現する。

 「オフィスの現場で、もっと手軽にカラープリントを行えるのがビジネスインクジェットプリンタです。ビジネスで実際に活用できるインクジェットプリンタとして、お客様からも注目いただいています」(越智部長)とのことだ。

 ビジネスインクジェット市場は活性化しているが、コンシューマ機の延長線上にあるケースが多く、高生産性・高信頼性をうたうモデルはほとんどない。ビジネスインクジェットのパイオニアとして、同社の提案が注目されるのは当然と言えよう。

 

 このように顧客のニーズに応えるさまざまなプリンタを用意することで、提案の幅を広げることができる。今後「特定業種などにも市場を拡げていきたい」(越智部長)とし、さらなる拡販を狙う。


エプソン販売=http://offirio.jp/

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