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<ストレージ座談会>成長の機運高まるSMB向けストレージ

2010/04/01 19:56

週刊BCN 2010年03月29日vol.1327掲載

 中野(EMCジャパン) ユーザー企業様の多くが、3年後や5年後という将来を見据えたシステム・リプレースをするという判断が下せなかったという点で、厳しい年だったのは事実です。コスト面でのブレイクダウンを肌で感じました。

 ただ一方で、ユーザー企業様の意識が変化しているのではないかともみています。というのも、ユーザー企業様はシステムを一括購入されるケースが少なく、システムを一つひとつ見直してリプレースされるようになったからです。どの製品が適しているかを、きちん見定めているということです。また、データ管理のニーズが高まっているとも思います。実際に製品では重複除外を搭載した「EMC Celerra」シリーズやソフトウェアの「EMC Avamar」シリーズなどの売り上げが伸びました。このようなユーザー企業様の意識やニーズを踏まえて、製品面や販売面で販売パートナー様とともに模索していかなければならないと実感しています。

「仮想化」や「統合化」がカギ
トレーニング強化で基盤を固める


 ──昨年の状況は「市場環境は厳しく、しかも導入コストを抑える傾向が高かった」とのことですが、そのような状況下でもニーズがあったソリューションというのは、どんなものなのでしょうか。

日本アイ・ビー・エム
佐野正和氏
 佐野(日本IBM) VMwareなどを中心に「仮想化」へのニーズが高まっていましたので、これを切り口としたソリューションの提供を追求しました。さらに、導入コストの点からNASストレージを求める声が多かったので、この声に応えたソリューション提供が多かったように思います。また、仮想化技術でマルチベンダーのディスク・システムの一元管理ができるということから、「IBM System Storage SAN ボリューム・コントローラー(SVC)」が導入されるケースが多く見られました。

 瀧澤(日本HP) トータルな導入コストや、管理運用コスト削減の傾向で、スモールスタートして容量と性能を拡張できる「HP LeftHand P4000」をたくさんご用命いただきました。サーバー仮想化環境に最適なIP-SAN製品として幅広くソリューションを提供し、IP-SANを切り口に多くの用途提案ができました。

 中野(EMCジャパン) サーバーの仮想化に伴い、必然的にストレージの仮想化や統合の流れが加速しています。EMCでは、ここ数年にわたって、サーバー仮想化に対応するストレージ機能の連携や、階層化の自動化「FAST」の提供を始めとしたストレージ自体における仮想化機能を強化してきています。もうひとつの観点、ストレージ統合では、EMC CLARiXでは、SANに加えてiSCSIの採用の加速や、中堅企業様を中心にウィンドウズサーバーをNAS製品「Celerra」で統合するというような広がりもありました。また、EMCの統合ストレージで、基幹、仮想化、ファイルデータすべてを集約するというお客様も増えています。サーバーもストレージも「仮想化」と「統合化」がキーワードになっているということです。

 中山(NEC) サーバーを統合するには、ストレージも統合しなければならないという機運が高まり、このような商談が増えました。そのなかで、先ほども申し上げた「iStorage E1」をベースに販売パートナー様がさまざまなソリューションを提供してくださいました。

 ──販売パートナーへの支援強化は、どのように取り組んでこられたのでしょうか。

 瀧澤(日本HP)
 “新世代RAIDテクノロジ”のディスクアレイ「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array(EVA)」を中心に勉強会やハンズオンセミナー等でパートナー企業様の販売面を支えたほか、今までにない機能を持った「LeftHand P4000」により、今までFC-SANには取り組まれていなかったパートナー企業様が、新しくIP-SAN領域に入り込めるようになりました。その点では、販売パートナー様に幅広い提案を行っていただけるようになりました。

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