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<キヤノンITソリューションズ特集>電子メールの誤送信対策システム 配送に時差をつけ、気づく範囲を広げて誤送信を防止

2010/04/01 19:55

週刊BCN 2010年03月29日vol.1327掲載

 電子メールはいまや、日常欠かせないコミュニケーションツールとなっている。それだけに、電子メールの作成や操作にはつい慣れが生じる。送信後に、「うっかり」「ヒヤリ・ハット」に気がついて慌てた経験が誰もが一度や二度はあるだろう。電子メールは一度送信してしまうと、すぐ誤りに気がついても取り消すことができない。こうした誤送信は主にヒューマンエラーが原因で、技術的な対策が困難なことから、その防止策は大きな課題となっている。

セキュリティソリューション事業部
新規プロダクト推進部 部長
岡庭素之 氏
 1月26日に、キヤノンITソリューションズが「GUARDIANシリーズ」の新製品として販売開始した電子メールの誤送信対策システム「GUARDIAN CorrectMail(ガーディアン コレクトメール)」は、送信者本人や上長による確認、CCに同報されている社内の第三者による「気づき」によって誤送信を防止する。なお、GUARDIAN CorrectMailはパッケージのほか、ASPサービスとしても販売を行う予定。

 「この製品は、当社の電子メール・フィルタリングソフトである『GUARDIANWALL』の販売を通じて得たお客様の要望を反映させた製品で、特に中小規模の企業でも導入しやすいように配慮しました。誤送信対策に特化することで価格を抑え、操作も容易でシステム負荷のない仕組みを取り入れています」と、セキュリティソリューション事業部新規プロダクト推進部の岡庭素之部長は話す。

 GUARDIAN CorrectMailの特長は、送信した電子メールを一定時間保留(配送遅延)できる点。この機能を使うことで、送信者が保留されている電子メールを自分自身で確認・削除できる「自己査閲」や、規定の判定ルールに合致するメールを保留して上長がチェックし、送信または削除する「上長査閲」を行うことが可能となる。送信前にできるだけ多くの人の目に触れ、誤りに気づく範囲を広げることで、誤送信の防止策となるのだ。

 さらに、1通の電子メールに企業の内部と外部という複数の宛先が含まれる場合、電子メールを分割して宛先ごとに異なるポリシーを適用する「分割評価機能」をもつ。これにより、送信を保留する時間を社内と社外で分け、先にメールを受信した社内のメンバーが、外部への誤送信前に気づくことを可能にしている。

 「企業規模にかかわらず、電子メールの誤送信が原因となって重大な情報漏えい事故に繋がるケースは少なくありません。しかしどんなに注意を払っていても、人間である以上、うっかりミスは避けられない。対策は不可欠です」と岡庭部長は強調する。

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外部リンク

キヤノンITソリューションズ=http://www.canon-its.co.jp/