<クラウド・ホスティングサービス特集>
ホスティングサービス、活発化 パートナーシップを通じて成功の道へ


 クラウドコンピューティングが普及するとともに、IT企業が保有するサーバーをインターネットを通じてユーザーに貸し出すホスティングサービス市場が活発化している。ホスティングサービス・プロバイダ各社は、市場の大きなポテンシャルを見通して、事業展開に力を入れている。ホスティングサービスの事業拡大のカギを握るのが、SIerをはじめとしたIT流通事業者とのパートナーシップやアライアンスだ。ここでは、クラウドサービス「IIJ GIO」を展開するホスティングサービスプロバイダのインターネットイニシアティブ(IIJ)の取り組みに焦点をあてて紹介する。

GIOマーケティング部
小川晋平部長
 大手インターネットサービスプロバイダのインターネットイニシアティブ(IIJ、鈴木幸一社長)は、クラウドコンピューティングサービス「IIJ GIO」の事業拡大に取り組んでいる。地域のシステムインテグレータ(SIer)や独立系ソフトベンダー(ISV)をパートナーとして獲得して、「IIJ GIO」のターゲット企業の範囲を拡大していく方針だ。

 2009年に開始した「IIJ GIO」は、IT/ネットワークリソースをオンデマンドで(ユーザーの要求に応じて)提供してきたサービス「IBPS」を、クラウドサービスとしてブランド刷新したものである。サーバーなどのハードウェアやネットワーク構築・運用など、ユーザー企業のニーズに包括的に応えるトータルソリューションとして提供することによって、他社との差異化を図っている。さらに、監視やプロビジョニングの内製化や運用管理の標準化などによってコストを削減し、高機能を備えながら低価格での提供を実現。サービスを柔軟に導入・利用できるよう、1か月単位などの短期間の契約も用意する。

 同社は、「IIJ GIO」の販売拡大に向けて、2010年に「IIJ GIO」のパートナープログラムを立ち上げた。2013年までの3年間で、およそ300社の新規パートナーの獲得を目標に掲げている。マーケティング本部GIOマーケティング部の小川晋平部長は、「プログラムが順調に進んでおり、これまで、約100社のパートナーを獲得することができた」と成果を語る。今年中に、共同プロモーションの施策を強化するなど、パートナー支援のメニューを拡充し、残り約200社の獲得に向けた取り組みを加速化していく。

 パートナー戦略にあたって同社が着眼しているのが、地域の小規模なISV/SIerだ。小川部長は、「地域の販社にも、『当社のパートナーになれば、クラウドサービスの展開ができる』ということを訴求しながら、地場で根づいている、ユーザー企業に非常に近いISV/SIerをパートナーとして獲得していく」考えだ。具体的な施策として、パートナー候補向けの説明会やセミナーを各地で開催するなど、パートナー候補への接近に注力している。また、パートナーにとって「IIJ GIO」をより管理しやすくするために、パートナー向けのコントロールパネルを開発しているという。