――次に、製品の特徴や市場における強み、実績なども含めて、主力製品の紹介をお願いします。  |
アクロニス・ジャパン 吉田幸春 氏 |
| 仮想環境も含めたトータルな災害対策ソリューションを目指す |
吉田(アクロニス) 当社の主力製品「Acronis Backup & Recovery 10」は、イメージ・バックアップの製品で、WindowsおよびLinux、そして仮想化環境にも一つの製品で対応しています。もともと、コンシューマ製品が出発点であるため、使い勝手にすぐれていることが特徴です。なお、個人向け製品には、「Acronis True Image Home」があります。
法人と個人の販売比率ですが、8対2と法人が圧倒的に多くなっており、現在も法人の売り上げの伸びが目立っています。とくに業種・業態といった偏りはありませんが、専任の技術者のいないSMB、中堅企業を中心に導入していただいています。
山崎(サイオステクノロジー) 当社は、HA(高可用性)クラスターソフト「LifeKeeper」とデータレプリケーション・ソフト「DataKeeper」を事業継続ソリューションとしてラインアップしています。LifeKeeperはLinuxとWindowsに対応、DataKeeperはWindowsのみに対応する製品です。
LifeKeeperにおけるLinuxとWindowsの販売比率は9対1とLinuxが圧倒的ですが、これはもともと、当社がオープンソースのソフト事業からスタートしたということが大きく影響していますね。販売については、2009年と10年の比較ではノード数で12%と2ケタ成長を達成しました。分野としては、通信事業者、官庁系が多く、ほかにも多くのサーバーを所有してサービスを提供される事業者さんなど、とくにLinux環境を積極的に導入している企業を中心に採用していただいています。
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ストレージクラフト 岡出明紀 氏 |
| リカバリースピードと容易な操作でビジネスの継続性確保を支援する |
岡出(ストレージクラフト) 当社の主力は、基本的にイメージ・バックアップ製品「ShadowProtect」のみです。標準で多くの機能を搭載し、ライセンス形態もシンプルにして、安価かつ容易な導入が行えることを目指した製品です。一度フルバックアップを行うと、2回目からは増分だけで済むため、処理が少なく、リカバリースピードの速さを特徴としています。仮想化にも対応しており、物理環境へも仮想環境へもリカバリーが可能です。
米国でも中小企業ユーザーが中心ですが、昨年から今年にかけての実績では、案件単価が倍になっており、今後は中堅・大企業の大規模ユースへの対応も充実させていきます。実際、ある自治体でサーバー150台、PCライセンス6000台の導入例もあります。また、パーソナル市場も開拓していきたいですね。
西倉(日本IBM) 当社は、大企業向けの「Tivoli Storage Manager Family」と中堅企業向けの「IBM FastBack」という二本立てのラインアップです。Tivoli製品は、10年以上前から提供している製品で、ディスク、テープに関係なく統合的に管理できる製品です。IBMのUNIX-OSであるAIXのデフォルト製品であり、当社のほとんどのユーザーに採用していただいています。
FastBackは、この2~3年、とくに力を入れている製品で、ターゲットとするユーザーの特性から、ディスク・バックアップに特化し、リカバリーの速さを特徴としています。ただ、大手のお客様の採用も少なくありません。ほとんどをパートナー販売で展開しており、対前年比では大幅な売り上げの増加を達成しました。
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日本IBM 西倉 誠 氏 |
| FastBackを核に大企業からSMBまでの様々なニーズに応える |
――4社さんとも決算期が同じ(1~12月)ですが、2011年上半期を振り返ってビジネスはどのような状況だったのでしょうか。3月11日の東日本大震災の影響はありましたか。 西倉(日本IBM) 大震災の影響は少なからずありましたが、ただ、すべての案件がストップしてしまうというほどのことはありませんでした。実際、1Q(1-3月)は対前年比でも伸びていますし、2Q(4-6月)は震災の影響がむしろバックアップ・ソフトにはプラスに働いているとみています。具体的には、ハイエンド分野ではテープライブラリをサポートする製品が伸びており、ローエンドは災害対策機能を標準装備していることもあり、FastBackが伸長しました。FastBackはライセンスを通常のプロセッサ課金ではなくサーバー課金にしてかつ思い切った低価格で提供する販促キャンペーン製品を現在展開中で、これも功を奏しているようです。
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