内田洋行は、ユーザー企業の業種・業務に最適なアプリケーションソフトづくりを情報システム事業の柱に据える。オフコン時代に一世を風靡したユーザック(USAC)コンピュータの開発から綿々と続けてきた内田洋行の業種・業務に最適化したアプリケーションづくりは、現代のクラウド時代にも着実に受け継がれている。この強みをさらに伸ばしていくために、今年7月、直系地域SIer6社を東西2社に再編。内田洋行本体がこれを全面的に支援する体制に整えた。
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江口英則 執行役員 情報システム 事業部長 |
東西直系SIerは東日本の内田洋行ITソリューションズ、西日本の内田洋行ITソリューションズ西日本の2社で、両社が独自に開発してきた多種多様な業務アプリケーションは30種類を軽く超える。内田洋行オリジナルのERP(統合基幹業務システム)「スーパーカクテル」シリーズや、高齢者介護のケアプラン・ケアマネジメントシステム「絆(きずな)」シリーズなどの販売のみならず、地域の顧客に密着した「かゆいところに手が届く業種・業務対応アプリケーションやクラウドサービスを展開していく」(江口英則・執行役員情報システム事業部長)という方針だ。
一連の地域直系SIer再編により規模のメリットによる競争力の向上が期待できる。江口執行役員は、「これまでの地域密着の良さを最大限残しながら、顧客の成長をリードするソフト・サービスづくりに力を入れる」(江口執行役員)と、クラウド時代における“内田洋行らしさ”を伸ばしていく方針を示している。