日本マイクロソフト(樋口泰行社長)は今年度(2012年6月期)、同社製品の再販/導入促進をする企業(パートナー)向けの支援策を従来以上に強化している。とくにクラウド事業での協業パートナーの開拓には、例年以上に強い意気込みを示す。
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| 黒崎純一 部長 |
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相澤克弘 エグゼクティブ マーケティング マネージャー |
日本マイクロソフトは成長のカギを握るクラウドに専門のパートナー支援制度を用意している。クラウドビジネスに関心をもつあらゆる企業向けの支援制度で、ITベンダー向けの制度で、レベルに合わせて「クラウドエッセンシャルパック」と「クラウドアクセラレート」の2種類用意。クラウドエッセンシャルパックは、社内利用特典として、Office 365(250シート)、Windows Intune(25シート)、Dynamics CRM Online(250シート)、Windows Azure Platform(小規模システム相当分)を無料で利用可能。クラウドアクセラレートは一定の導入実績を保有するパートナーが対象となり、社内利用特典に加え、専門的技術トレーニングや販売支援ファンドや専用支援キャンペーンなど様々な支援プログラムを提供予定。
相澤克弘・パートナー戦略本部エグゼクティブマーケティングマネージャーは、「今後もクラウドを体感してもらうための特典や、クラウドを学ぶためのさまざまな支援制度を用意していく。クラウドサービスのユーザは倍増ペース、パートナー数も3倍増のペースで拡大している。クラウド拡大の流れは今後も継続するので、ぜひ当社の支援制度を利用して今後のビジネス拡大に役立てて欲しい」とアピールしている。
これらのクラウドパートナー支援制度の基盤となるのが、「マイクロソフト パートナーネットワーク」だ。1年前、パートナー向けの技術支援・販売促進制度を見直して、新プログラムへと移行した。パートナーの特徴や強みをわかりやすく示すことができる内容で、パートナーからは高い評価を得ている。
このプログラムでは、販売実績や技術力などを基準に、パートナーをいくつかのランクに区分しているが、そのなかの一つとして、年会費不要で、認定技術者数やお客様への導入実績などがなくてもパートナーとして認定される「コミュニティ」にてパートナーを増加させることに尽力している。
確かにコミュニティ層のパートナーのメリットは多い。例えば、技術トレーニングを受けられる「mstep」、販促資料や提案書などを無料で入手できる「パートナー マーケティング センター」、技術的な問い合わせに日本マイクロソフトのエンジニアが回答する「パートナー オンライン テクニカル コミュニティ」、自社ソリューションを日本マイクロソフトの専用サイトで紹介できる「Microsoft Pinpoint」も使うことができる。「技術」「営業」そして「マーケティング」業務で、それぞれの特典が用意されているわけだ。黒崎純一・パートナー戦略本部プログラムマーケティング部部長は、「現在、パートナーは約1万2000社。これを今年度内には1.5倍に増やしたい」と構想を語る。
クラウド専門プログラムならびに新規パートナーを用意して、今年度はパートナーとの共存・共栄を従来以上に推進するつもりだ。パートナーとの協業によるビジネス拡大にかける意気込みには強いものがある。