Special Issue

<セキュリティソリューション特集>国内三大ベンダーの最新事情 事例、複合ソリューション、最新版の強み

2012/02/23 19:56

週刊BCN 2012年02月20日vol.1420掲載

クオリティソフト
利便性を損なわないセキュリティ
3製品で実現する情報漏えい対策を提案

 日々、業務における重要データや個人情報を扱うノートPCは、紛失や盗難、故意、故意でないに関わらず、人為的な操作、サイバー攻撃による情報漏えいのリスクが常につきまとう。昨今、このリスク対策として、ログ収集・管理ソリューションを導入するというのは一般的であった。だが、「ログの収集・管理だけでは、多くの場合、情報が漏れてから気づくことになり、十分な対策とはいえない」と、クオリティソフトのビジネス企画本部製品担当である福田健太氏は警鐘を鳴らす。

 クオリティソフトには、PCの操作ログを取得する「QOH」による全体監視に加え、重要ファイルの探査・収集と漏えい対策強化を行う「QGG」、外部記憶媒体の利用制限ツール「eX WP」の3製品がある。そして、これらのツールを組み合わせた包括的な情報漏えい対策を提案している。

 特に「QGG」はPCのローカルに保存されている個人情報・重要情報を探査してフォルダに集約し、社内のファイルサーバへセキュアなデータに変換し隔離する。PCのローカルにある重要なファイルは消去され、ファイルサーバへのショートカットが作成される。これにより、外出先からでも重要なファイルにアクセスでき、しかもクライアントにファイルを残さない簡易的なシンクライアントとして活用することができるのだ。現在のユーザ企業は、従業員数100~1000人規模の金融機関やサービス業・製造業・医療機関が多く、重要データを取り扱う部署で導入するケースが多いという。類似製品がないことと、コストパフォーマンスも高いことから、販社の評価も高い。

 ログ監視とファイル保護、それぞれ相容れない印象があるが、クオリティソフトでは、両製品の社内運用により、効果を上げている。

 実際に製品を使用して、導入時や運用時の使い勝手を検証し、利便性向上のための課題を解消したうえで商品化している。「セキュリティレベルを上げれば、業務上の利便性が低下するという懸念があるが、『QGG』は利便性を損なわないための豊富な機能を有しており、不便を感じさせない」(ビジネス企画本部営業担当の秋子英明氏)という。使用している立場でのメリットの説明は、説得力があり、しかも従来のログ監視製品の予算で3つの製品を導入できるという低コストも、クオリティソフトの強みとなっている。

 さらに「セキュアな文書管理の実現は、社員のセキュリティ意識も向上できます。そのレベルも、いきなり『最上級』ではなく現状のセキュリティレベルを考慮したうえで、どこまで引き上げるかのご提案などもさせていただきます」(秋子氏)と、柔軟性が高いことも特徴だ。現在、ユーザや販社からのリクエストに応えるべく機能強化中で、今夏には実装予定だ。さらなる機能の充実と利便性向上が期待される。



クオリティソフト=http://www.quality.co.jp/

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