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<文教市場特集>公務用と学習向けソフトの整備が急 学校環境に適した製品が重要に

2012/05/17 19:56

週刊BCN 2012年05月14日vol.1431掲載

 文部科学省が推進した「スクール・ニューディール構想」に基づいて、学校のパソコンとインターネット環境は一気に整備が進んだ。また、2011年4月に同省がまとめた「教育の情報化ビジョン」を受けて、スクール・ニューディール構想で導入された小・中・高校の学習用と教職員を対象とする校務用のIT環境の利活用を推進する目的で、ソフトウェアの整備を急いでいる。学習用では、専用教室(コンピュータ教室)だけでなく、普通教室にもパソコンと校内LAN環境が整備された。教職員用についても、これまで個人利用のパソコンを持ち込んでいたが、教育委員会が支給したパソコンを使うことになった。今後、学習環境では児童生徒が有害サイトなどにアクセスしないようにするシステムが、また教職員用には校務の生産効率を上げる支援システムの導入が進むことが予想される。

【カシオ計算機】
クラウド活用もできる校務支援システム
親しみやすい操作性に高い評価

マーケティング本部
エンタープライズマーケティング部
ゲートウェイマーケティング課
プロダクトマネージャー
吉田 睦 氏
 文部科学省が推進した「スクール・ニューディール構想」や2011年4月にまとめた「教育の情報化ビジョン」などを経て、各教職員用のパソコンと校内LANが一気に普及した。「教育の情報化ビジョン」では「校務支援システムの普及」として、全学校で教職員の校務の生産性向上を目指し、校務の情報化を推進することが掲げられ、国による予算措置も始まった。こうしたなかで、カシオ計算機は、小・中・高校の校務情報化を推進する「校務支援システム」の販売を強化している。教育現場に合致した操作性や使い勝手が評判を呼び、東京都文京区の小学校など教育委員会所管の公立学校と、私立学校を合わせて導入数は発売以来1年余りで100校を超えた。

 カシオ計算機の製品は、職員室で見慣れた黒板を再現したユーザー・インターフェース(UI)による学校行事などの情報共有機能をはじめ、時間割や週案予定、成績管理など教務支援機能などを搭載し、直感操作で簡単に扱える。とくに高い評価を得ているのが、柔軟にカスタマイズできる点だ。小林一茂・営業本部国内営業統轄部E&C推進部校務システムプロジェクト係長は「例えば児童生徒の成績表を閲覧できる先生の範囲については様々な考え方があり、既存のシステムでは個別開発で対応することが常識だったが、当社の製品はパラメータ設定だけで対応できるなど高い柔軟性を備えている」と強調する。

 教職員はExcelの利用率が高いことから、このシステムではExcelとの連携が強化されている。使い慣れたExcelで作成したデータをシステムに取り込んで管理して、最新情報を共有することが可能だ。また、各学校で異なる通知表などの帳票作成支援機能を備えていることも使い勝手を高めている。同社では、この教職員に使いやすいシステムを全国の販売パートナー経由で展開している。「47都道府県で各県1社程度のパートナーと強力に連携していくことを目指している。この先3年以内ぐらいが導入のピークになると予想され、教育委員会や学校など教育関係者への提案を強化していく」(小林係長)としている。

 このシステムは、教育委員会単位でセンターサーバーを構築する一元管理型での導入が基本だが、各学校単位でも導入できる。さらに、パートナー企業との連携により、クラウド型サービスとしての提供も今月からスタートする。

 「教育関係者の方々に当社のシステムをご覧いただくと、一様に親しみやすいUIに驚かれ、導入に至る事例が相次いでいる。また近隣での導入事例を参考に当社のシステムを検討いただくケースも多く、地域展開を進めやすいシステムであるといえる」(小林係長)と、地場パートナーにとってメリットが大きいことを訴求している。地場パートナーとの連携は、各地域の教育関係者からの高評価にもつながっており、カシオの「校務支援システム」は急速な普及が期待できる。


カシオ計算機=http://casio.jp/

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