JBCCホールディングスの事業会社でソフト・ハード製品の開発製造を手がけるJBアドバンスト・テクノロジー(JBAT)は、クラウドコンピューティング時代にあるべき企業ユーザー向けのビッグデータ活用ソリューションの開発に取り組んでいる。

<2012年10月18日開催「BCN Conference 2012 東京」レポート>

先進技術研究所担当
浜口昌也氏
 現在、クラウド上には種々のオンラインストレージサービスがあるものの、企業ユーザーが求める情報セキュリティに対応したサービスは意外に少ないのが実状だ。ここに着目したJBATが、まず開発に着手したのがハイブリッドデータスペースシリーズ「HDS drive」である。

 「HDS drive」は、企業が業務で利用し基幹システムやデータベース内に収めているデータ(構造化データ)と、レポートやアンケート、画像や音声など今までデータベースに収められなかったデータ(非構造化データ)の両方を、オンプレミス上で有機的に連携できるビッグデータ活用ソリューションの一種。

 しかし、一般的に使われるオンラインストレージサービスが対象としている単純なワープロ文書や表計算ファイルなどの共有サービスとは一線を画す。例えば、ユーザー企業の基幹業務システム等の構造化データと連動させたり、データ通信の暗号化、デバイスを紛失したときのアカウント停止、閲覧期間の設定など企業ユーザーが求める強固な情報セキュリティ管理機能を併せ持っている。

 JBAT先進技術研究所担当の浜口昌也氏は、BCN Conference 2012の「最新技術でITの本来の目的を見つめ直す」と題したプレゼンテーションのなかで「HDS driveの開発コンセプトは『ためる』『つかう』『わかる』の三点である」と語る。

 スマートデバイスは、いつでもどこへでも携行することができるので、現場で撮った映像や音声、記録したメモ書きなどのリアルデータを暗号化して「HDS drive」にアップロードすればメンバー間でデータを共有するなど様々なシーンで便利に使える。「非構造化データ」をセキュアに蓄積することができるだけでなく、これらのデータをデバイスの種類を問わないマルチデバイスで使えるようになる。さらには、データを分析することで「気づきを生み出し、新たなビジネスを創出することにつなげられる」(浜口氏)と話す。データ分析は来るべきビッグデータの活用にもつなげていく。

 「HDS drive」は10月1日から販売をスタートしており、まずはJBCCなどのJBグループによる直販によって初年度10セットの販売を目指す。開発元のJBATでは、ハイブリッドデータスペースシリーズの第二弾として、今まで紙で印刷していたデータの電子文書化を行うソリューションや、基幹業務アプリケーションとの連携サービスなども順次取り揃えていくことで、クラウドサービスやビッグデータ事業の拡大を推し進める考えだ。