ネットワンパートナーズは、2012年11月08日に米VCEと「Value Added Distributor(付加価値流通業者)」契約を締結し、同社の垂直統合型クラウドソリューション「Vblock」の本格販売を開始した。齋藤普吾社長は、「現状、ネットワンパートナーズにとって、サーバー/ストレージ製品が売り上げに占める比率は高くはないが、『Vblock』の本格販売を機に、今後のビジネスにおける一つの柱に成長させていく」と意気込む。

業界トップ製品で構成するシステム

代表取締役社長 齋藤 普吾 氏
 ネットワンパートナーズが提携した米VCEは、VMwareとインテルの出資を受けて、シスコとEMCによって設立された企業だ。そのVCEが提供する垂直統合型クラウドソリューションの「Vblock」は、数千台規模の仮想マシンが稼働する中規模から大規模企業に向けた「Vblock700シリーズ」と、企業のデータセンター統合ニーズに合わせた構成の「Vblock300シリーズ」がある。いずれも、「Cisco UCS」ブレードサーバーや「Cisco Nexus/Cisco MDS」スイッチ、EMCのストレージ、仮想化ソフトウェア「VMware vSphere」で構成する。

 なお、中堅クラス以上の企業を主な対象とする「Vblock」に対して、SMB向けには「Vblock」と同様に3社の製品を組み合わせた「VSPEX」を用意。仮想環境の構築、ワンストップの保守までを、ネットワンパートナーズがパートナーと共同で提供している。

 齋藤普吾社長は、「垂直統合型システムは、すでに複数の企業が製品を発表しているが、『Vblock』はネットワーク、ストレージ、仮想化ソフトの各製品を提供する3社がいずれも業界トップであることが最大の差異化になる。しかも、3社の製品をシングルポイントでサポートしている点が大きな強みだ」と強調する。

 サーバーにおいても、シスコのUCSは米国のブレードサーバー市場でシェアNo.2、オーストラリアではNo.1となるなど、とくに躍進が目立っている。


「Vblock」をビジネスの一つの柱に

 「Vblock」は、構成コンポーネントが明確で、ラックへの装着も完了した状態で出荷・納品される。クラウド基盤自体の稼働検証も事前に実施しているので、パートナーは各種セットアップ、ラッキング、工事といった工程を省き、動作確認・検証に要する時間とコストを大幅に削減することができる。

 ネットワンパートナーズでは、今回の提携に先立ち、パートナーとともに2011年12月に「Vblock 300」を東京電機大学に国内初の事例として導入している。その際には、わずか4日間で導入作業を完了させたという。

 「『Vblock』の採用によって、パートナーはネットワーク、サーバー、ストレージ、仮想化ソフトで業界最高の製品を採用するシステムを、安定・安心を含めて顧客に提供できる。さらに、当社のプロフェッショナルサービスを活用してもらうことで、パートナーは本来のビジネスであるアプリケーション開発や独自要件の検証などに注力することができるはずだ」と齋藤社長。

 「Vblock」は、拡張や運用管理手順も標準化が図られているので、ハードウェアの保守やサポート業務の負担も抑えられる。また、VCEで検証済みの統合パッチを半年に1度の頻度で提供するので、ユーザーがパッチを当てる前に事前検証する手間とコストを省くことができる。実際、米国の導入企業では、運用コストが1/4にまで減少し、ダウンタイムも大幅に削減しているという。

 販売について齋藤社長は、「『Vblock』については、販売パートナーに対して3月までは下地づくりに費やし、4月から本格的にビジネス展開を進めていく。当社の売り上げのうち、現状サーバー/ストレージ製品の売上比率は高くはないが、『Vblock』の本格販売を機に、今後は当社のビジネスの一つの柱としていきたい」と意気込みを語る。