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<BCNランキング 2013年上半期No.1>エレコム 上半期、合計10部門で栄冠 伸長するタブレット市場で強い存在感
2013/08/01 19:55
週刊BCN 2013年07月29日vol.1491掲載
USB、USBメモリ、カードリーダ
ヘッドセット、カメラケース・バッグ、携帯オーディオアクセサリ
10キーボード、ゲームコントローラ、マウス
ユーザーに「気づき」を与える新たな製品ラインアップ
福良 卓二 氏
そのなかでも「エレコムだからこそ、実現できた製品」と福良氏が太鼓判を押すのが、「iPad mini」とアナログの手帳を融合した「xPAD」(クロスパッド)シリーズだ。システム手帳タイプやノートパッドタイプのケースにiPad miniを装着し、とっさのメモ書きを容易に行うことができる。「『xPAD』には、当社が先行して展開してきた文具ブランド『スマホブング』のノウハウが凝縮されている。タブレットは、文具製品との親和性が高く、『xPAD』はユーザーに受け入れられやすかった」と福良氏は説明する。
さらに、エンドユーザーに新たな「気づき」を与える提案として、車載用タブレットホルダーを2013年7月に発売。運転席や助手席のヘッドレストバーに取り付けてタブレットを固定できるため、後部座席でタブレットを楽しめるというアクセサリだ。今後、ファミリー層などを中心に提案する。
エレコムの強さはハードだけではない。スマートフォン/タブレット向けアプリケーションソフトの提供にも力を注ぐ。2013年4月、セキュリティ関連のアプリケーション「イカロスモバイルセキュリティ for Android」の国内販売を開始。「『AV-Test.org』などの第三者検証機関が行うテストで、最高ランクの検出率を誇る性能」(福良氏)を武器に、競合他社との差異化を図っている。
「売り場づくり」から「活用方法の提案」へ
エレコムが下半期、さらにシェアを伸ばすために進める最重要施策としているのが、販売店との連携だ。上半期の販売戦略として、エレコムは販売店とともにタブレット売り場の充実を進めてきた。「タブレットはこれまで、スマートフォンと同じ場所で販売されている店舗が多かった。そこで、私たちは、タブレット売り場を独立させてユーザーにアプローチする売り場を販売店とともにつくり、その周辺にタブレット端末アクセサリを置くことで、お客様の購入を促すことができた」と福良氏は手応えを感じている。下半期は、この取り組みを強化する。「上半期が“タブレット売り場を創造する”というフェーズだとしたら、下半期は“タブレットの活用方法を提案する”がテーマ」(福良氏)。
具体的には、旗艦店などを中心に、VMD(ビジュアル・マーチャン・ダイジング)を使ったプロモーションを実施する。「『こんなタブレットの活用方法があったのか』という“気づき”を与えて、お客様が楽しくなる売り場づくりを目指す」(福良氏)。
販売店にとってメリットの大きい施策も用意する。売り場面積の限られた販売店の場合、タブレットの機種ごとにカスタマイズされた専用ケースよりも、より多くのユーザーに訴求できる汎用ケースを売り場に置いたほうが効率がいい。エレコムではこの点を重視して、今後、汎用のキャリングケースなどのラインアップを拡充していく構えだ。
また、これらの施策のベースになる取り組みについて、「タブレット端末アクセサリを購入するにあたって、対応機種を気にするお客様が多い。そこで当社は、“安心で快適な”製品をお届けするため、対応機種のチェックを徹底的に行って、そのレポーティング結果をウェブサイトに随時公開している。タブレット市場では、このような地道な取り組みも重要だ」と福良氏は説明する。
盤石の販売戦略によって、年間No.1を手堅いものにしようとしているエレコム。引き続き、下期も市場をリードしそうだ。
(右)クロスパッドiPad mini用 システム手帳タイプケース TB-A12STRシリーズ
2013年上半期もタブレット端末は旺盛な伸びをみせた。10年5月のiPad発売をスタートに、市場は緩やかな右肩上がりで推移してきた。12年10月からは、7インチ台の製品が相次いで発売されたことで、市場が一気に活性化。拡大に勢いがついた。13年上半期のタブレット端末アクセサリ市場も、端末の伸びに伴って拡大。数量前年同期比で約2倍の規模に成長している。今後も端末の需要増とともに、アクセサリ市場の伸びも期待できる。 (BCNアナリスト・森英二)
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