Special Issue

ネットワールド 構成の柔軟性・拡張性にすぐれVDI基盤にも最適 ハイパーコンバージドインフラ「Cisco HyperFlex Systems」

2016/09/08 19:55

週刊BCN 2016年09月05日vol.1643掲載

 4月11日にリリースされたシスコシステムズ(シスコ)の次世代ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品「Cisco HyperFlex Systems(HyperFlex)」は、構成要素を柔軟に組み合わせることができるという、HCIとして他にはない特徴をもつ。シスコ製品のディストリビュータとして豊富な実績をもつネットワールドは、HyperFlexを要件に応じて構成し、さまざまな付加価値とともに提供していく。

構成の自由度が高くスモールスタートやVDIなどに最適

橋本 真
マーケティング本部
インフラ
マーケティング部
Ciscoソリューション課
主任
 HyperFlexは、シスコの「Cisco Unified Computing System(UCS)」をベースとしたHCIソリューションだ。UCSは、高性能・高信頼のサーバーと「Cisco UCS 6200 Series Fabric Interconnect(Fabric Interconnect)」の高速ネットワーク、管理ソフトウェアを統合したソリューション。このUCSにハイパーバイザー「VMware vSphere ESXi」、Springpathの「Software Defined Storage」を組み合わせ、コンピューティング、ストレージ、ネットワークのすべての要素を一元的に管理できるようにした。

 「HCIのなかでもHyperFlexは、コンピューティングとストレージ、ネットワークの各要素の構成において、柔軟性が格段に高いのが大きな特徴だ。Fabric Interconnectが別のきょう体であるため、他のHCIよりラック数が多めになる傾向があるが、全体の価格はHCIとしては安めの設定というのも強みだ」と橋本真・マーケティング本部インフラマーケティング部Ciscoソリューション課主任は説明する。

 もちろん、導入から1時間足らずで利用開始できるというHCIならではの俊敏性も備え、サーバーノードの追加でコンピューティングとストレージの両方を拡張できるため、スモールスタートにも適している。また、ブレードサーバーを用いてコンピューティング性能だけを追加することもできる。GPUオプションも用意されているため、コンピューティング性能が重要となるVDI基盤としても、またその環境下で3Dアプリケーションなどを利用する用途としても適している。

 HyperFlexは、ネットワーク機器ベンダーのシスコならではの強みも備えている。ネットワークはFabric Interconnectに集約され、各サーバーをつなぐだけでなく、外部との通信もすべて担う。UCSには、ユニファイドファブリック技術など独自のテクノロジーが数多く搭載され、あらゆるトラフィックをシンプルな配線で統合し、QoSも含めた高度な管理を可能にしている。こうしたメリットをHyperFlexでも享受することができるのだ。

加島義人
SI技術本部
統合基盤技術部
データセンタソリューション課
係長
 加島義人・SI技術本部統合基盤技術部データセンタソリューション課係長は、「データはUCSサーバー内のSSDおよびHDDに分散して保管しているため、HyperFlexを構成するサーバー間の帯域が重要となるが、QoS管理がしっかりしているのでチューニングはあまり必要ない。インラインでの重複排除や圧縮など高度なストレージ機能を備えており、パフォーマンスも高く、ストレージそのものの管理の負担も少ない」と説明する。

シスコとVMwareのノウハウを生かすワンストップのソリューション提供も

 現在、HyperFlexは、業種・業界・ユーザー規模を問わずさまざまなサーバーアプリケーション基盤として引き合いが多いという。

小野美聡
SI技術本部
統合基盤技術部
データセンタソリューション課
 「ベースとなっているUCSの信頼性や管理性が高いうえに、保守もvSphereまで含めてシスコが一元的に行っているため、導入だけでなく運用時も負担が軽い。こうした点から、ベンダーを呼ぶのに気兼ねしてしまう地方のユーザーからも反応がある。また、これから仮想化を検討するユーザーだけでなく、既存の仮想化基盤を統合・移行しようとするユーザーからも問い合わせがある」と小野美聡・SI技術本部統合基盤技術部データセンタソリューション課システムエンジニアは説明する。
 HyperFlexはUCSの特性を生かしたHCIであるため、UCSの構築・運用ノウハウが大いに役立つ。長年に渡るシスコ製品のディストリビュータであるネットワールドは、VMware製品の扱いにおいても経験豊富であることから、HyperFlexのソリューションを扱うのにふさわしいといえる。同社では現在、東京をはじめ主要都市でHyperFlexに関するハンズオンを開催しているほか、検証機も用意しており、導入前のさまざまなステージのユーザーに対応が可能だ。

 「HyperFlexは柔軟性が高い分、要件に合わせた構成を決定することも重要なポイント。また、シスコ以外の関連ソリューションもワンストップで提供できるのがわれわれの強みだ。例えば、バックアップやアーカイブ関連などは、HyperFlexでは連携製品で行う想定となっているため、その選定やインテグレーションも対応できる。もちろんHyperFlexだけでなく、他のHCIも含め、数多くの商材を扱っているので、ユーザーの事情に合わせて最適な提案ができる。まずは気軽に相談していただきたい」と橋本主任は説明する。


「Cisco HyperFlex Systems」の構成イメージ
最小構成は3台のUCSサーバーと2台の「Cisco UCS 6200 Series Fabric Interconnect(Fabric Interconnect)」。サーバーはCisco UCS C220 M4/C240 M4 から選択可能で、さらに各サーバーのCPUやメモリ、ストレージなどをカスタマイズでき、自由度が高い
  • 1

関連記事

ネットワールド、リコージャパンの運用監視サービスセンターでVDIを構築

ネットワールド、メラノックスとソリューション・ディストリビュータ契約

ネットワールド、シスコ製ハイパーコンバージドインフラを紹介するセミナーを開催

外部リンク

ネットワールド=http://www.networld.co.jp/