近年、オフィスを取り巻く環境は大きく変化している。そのキーワードが、ワークフォース(従業員)、ワークプレイス(働く場所)、ワークスタイル(働き方)の三つだ。日本HPは、企業の生産性を高めるソリューションとして、「OFFICE OF THE FUTURE」というテーマを掲げ、これから働き方がどのように変わるのか、ユーザー企業にどのようなソリューションを提供すべきかに、真剣に取り組んでいる。

オフィスを取り巻く三つのキーワード

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九嶋俊一・執行役員
パーソナルシステムズ事業本部長兼
サービス・ソリューション事業本部長

 今や、社会全体の共通課題となっている育児や介護と仕事の両立。時間的な制約をもって働く人が増えるなか、限られた時間で成果を出すために、従来とは異なる新しい労働環境が求められている。今後、変わっていくものについて、日本HPの九嶋俊一・執行役員パーソナルシステムズ事業本部長兼サービス・ソリューション事業本部長は、「働く人の年齢・嗜好、働く場所、そして働き方が変わっていく」と話す。

 働く人、つまりワークフォースでは、生まれた時からPCやスマートフォンが身の回りにあり、難なく使えるミレニアルズ世代が、今後増加していく。ワールドワイドの統計では、2020年には従業員の50%がミレニアルズ世代になると予測されている。そして、こうした世代は、最新のIT環境とより高性能でスタイリッシュなデザインの製品を求める傾向にあるという。

 働く場所は、今後オフィスに縛られることなく、どこでも働けるようになる。すでに62%のユーザーが複数の場所で働いているという統計も出ている。今後、場所を選ばず働くために、モバイルデバイスが必要となるが、それに伴い、端末のセキュリティや管理が重要となってくる。

 オフィスに縛られない働き方が一般的になるにつれ、変わっていくのが働き方だ。オフィスの外に出ることで、よりコラボレーションが重要になってくる。そのために使われるツールが、通話/ビデオ会議だ。通話/ビデオ会議をする時間が増えることで、より設定の時間や手間のかからない簡単なコラボレーション方法が求められる。

 働く人の嗜好や用途にあったデバイス、デバイスやデータの保護、そして簡単なコラボレーションツール。こうした顧客が抱えるさまざまな課題を解決するため、日本HPが打ち立てたITソリューションの柱が「デザイン、集中力、スマート化、コラボレーション、モバイル」の五つ。それに加え、この五つのソリューションを横串にして提供するのがセキュリティだ。

「セキュリティ」「コラボレーション」、そして「デザイン」に注力

 五つの柱とセキュリティを加えた六つのテーマのなかで、日本HPが注力しているのが、セキュリティとコラボレーション、そしてデザインだという。まず、オフィス外で働く、デバイスを持ち出すとなった時に、最初にクリアしなければならない課題がセキュリティだ。九嶋執行役員は、「デバイスをどう守るのか、アイデンティティをどう守るのか、データをどう守るのか、が課題だ」と話す。

 それに対して日本HPが提供するソリューションが、スマートフォンとの距離情報により画面のロック/アンロックを行う「HP WorkWise」、プライバシーフィルター機能「HP Sure View」、生体認証をはじめとした7種類の認証要素の中から二つを組み合わせることができる「HP Client Security Suite」などだ。

 なかでも、ユニークなのがHP Sure Viewだ。液晶画面の盗み見による情報漏えいの確率は高く、IDやパスワードさえ盗み見される可能性がある。HP Sure Viewは、キーでオン/オフを切り替えることができ、左右45度から見たPCのスクリーンを白濁させることで、盗み見による機密情報の漏えいを防止する。
 
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プライバシーフィルター機能「HP Sure View」。左右45度から見たPCのスクリーンを白濁させる


 コラボレーションでは、会議に参加するまでの時間や手間をかけないよう、「Skype for Business」に特化した専用ボタンを搭載。ボタン一つですぐに会議に接続し、利用できる。

 品質の高い通話を実現するため、音質面にもこだわっている。通話を妨げるノイズをカットするため、ハードウェア面ではPCに二つのマイクホールを搭載し、位相の差からノイズを検出、カットする。ソフトウェア面では音のデータベースを元に、人の声だけを拾い上げ、それ以外を消す。ハードウェア、ソフトウェアの両方でノイズをカットすることで、快適な会議を実現した。

 「遅延のあるネットワークでの快適なコミュニケーションにも、日本HPは取り組んでいる。通常、TCPのコネクションは1度決めた通信アルゴリズムをそのまま利用し続けるが、HP Velocityはネットワークの状況を見ながら、ダイナミックに変化させ最適化することで、スループットをあげ、レイテンシーのあるネットワークでも快適な利用を可能にし、つながりにくいネットワークでも快適なコミュニケーションができる」と九嶋執行役員は話す。

 このほか、2年前からデザイン、機能の強化に取り組んでいる。スタイリッシュなデザインはもちろんのこと、仕事のツールとして使えるタフさも日本HPのデバイスは備える。Eliteシリーズや一部のProシリーズでは、米軍調達基準(MIL-STD-810G)に適合。さらに、タフさだけではなく、キーボードの打鍵感やレスポンスにもこだわっている。その結果が「国内の12~14インチの法人向けノートPC市場でNo.1」(九嶋執行役員)につながっている。
 
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米軍調達基準(MIL-STD)に準拠する「HP EliteBook x360」