マルチクラウド環境に対応し、特にNutanix環境に優れたデータ保護ソフトウェアを提供する米HYCU(ハイク)。「Nutanix環境を補完し、HYCUしかできない機能やHYCUがはじめて実現した機能連携に加え、単なるデータ保護だけではなく、オンプレミスとクラウド間の双方向移行やDRも実現できることが大きな強み」と語るシステムズ・エンジニアの吉田幸春氏に、HYCUが提供するソリューションの特徴を聞いた。

吉田幸春
システムズ・エンジニア

オンプレミスとクラウドの架け橋になる

 2018年に設立したHYCUは、データ保護やモニタリング製品の開発を手掛け、25年の歴史を持つコムトレード・ソフトウェアから分社化したバックアップ・ベンダーだ。社名は日本の俳句に由来。製品には、俳句が短い詩の中で心象を伝えるように、容易な構築・操作によるデータ保護環境を構築できるようになっている。

 「HYCUのミッションは、データマネジメントとオンプレミスとクラウドの架け橋になること」と吉田氏は語る。HYCUは、オンプレミス・ソリューション、クラウド・ソリューションの製品ラインアップに加えて、両者を連携するHYCU Protege製品もラインアップする。これによりオンプレミス/クラウドのデータ保護、双方向の容易なデータ移行も実現する。

 「従来のデータ保護製品は、Nutanixのようなプラットフォームに対し特別な対応ができておらず、プラットフォームのサービスとして優れた機能を提供できていない。VMware環境や物理環境を前提とする製品がほとんどだ。HYCUはNutanixのプラットフォームに特化した製品を開発しており、HYCUとNutanixの開発者は密に情報交換し、製品開発やAPIサポートのテストでも協力している。Nutanix社内のIT基盤のデータ保護にもHYCUを使っているほどの関係で、Nutanixとクラウドの密な連携を検討するのであればHYCUが一番の選択肢になる」と吉田氏はアピールする。

 また、オンプレミスもクラウドも中小規模から大規模環境まで対応し、オンプレミスでは仮想アプライアンスとして、クラウドではSaaSとして提供することで、すぐにでもHYCUのデータ保護が利用開始できる。

統合データ保護を実現し、「簡単」「シンプル」で運用負荷が劇的に軽減

 それでは、オンプレミス、クラウド向けソリューションの特徴を紹介していく。まず、オンプレミスでは、Nutanixが展開するポートフォリオにいち早く追随し、Nutanixの機能を活用しながら、その機能を100%補完し続ける唯一のソリューションとなっている。

 HYCU Data Protection for Enterprise Cloudsは、Nutanix仮想マシンの保護をはじめ、Nutanix FilesやVolumesのバックアップなど、Nutanixのさまざまな機能に対応する。もちろん、それ以外のVMwareや物理マシン、アプリケーションにも対応している。Nutanixを使いこなすような環境やNutanixを中心とした複合環境にはHYCUが最適な選択肢となる。また、Nutanixが搭載するストレージベースのスナップショット機能と連携して動作するため、高速なバックアップや復元も可能だ。また、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、リモートワークが働き方の一つとなっている現在、HYCUは、全ての新しいNutanix顧客に特別なキャンペーンを実施中なので、是非確認いただきたい。

 HYCUが特徴とするのが「簡単」「シンプル」であること。製品はCentOSをベースに必要機能がパッケージ化された仮想アプライアンスの形で提供され、OS費用や構築が不要だ。導入は「3分ほどで展開可能で、運用もウェブベースでNutanixの管理ツール『Prism』を使っている人ならすぐに操作でき、1クリックのバックアップ、スナップショットからの2分でのデータリカバリーが実現する。しかも、エージェントレスで動作し、VMwareや物理環境、アプリケーションも全てエージェントを使うことなく「統合データ保護を実現する」と語る。

 Nutanixの機能を有効活用しながらIT環境の構築を目指すユーザーをはじめ、小規模環境でコストを抑えたいユーザー、既存のストレージやクラウドストレージを有効活用したいユーザー、Prism担当者がバックアップも担当しているようなユーザーに利用をアピール。「運用負荷が劇的に軽減される」という。
 
HYCU製品の特徴

 今年3月には、Nutanixからプライマリストレージとセカンダリストレージの統合運用を可能にする「Nutanix Mine with HYCU」の国内提供がスタート。これによって、単一のPrism画面から、HCI環境とバックアップの統合運用が可能となり、これまで以上に運用に掛かる手間とコストの軽減に貢献できる。本番システムと同じ保守サポートの仕組みを利用できるので、ハードウェア故障時の対応も安心だ。なお、手軽にNutanix製品を触ることができるNutanix Test Driveで、Mine with HYCUが用意されているので是非活用してほしい。

 クラウド向けソリューションでは、マルチクラウドに対応しMicrosoft Azure向けの「HYCU for Azure」とGoogle Cloud向けの「HYCU for GCP」をラインアップとする。SaaSとして提供のためインストール不要で、サイジングなどの設計も必要なく、拡張も動的な自動スケールアウトが可能。バックアップ先としてそれぞれのオブジェクトストレージが選択できる。また、各Marketplaceからのサブスクリプション提供のため、課金体系もクラウドサービスと統合される。

 「Nutanixはもちろん、クラウドにも、オンプレ/クラウド相互の連携やマルチクラウド環境にもHCYUが最適だ。17年6月にHYCUの提供を開始してから、グローバルではさまざまな規模、業態の約1400社に導入されている。日本はNutanixにとって戦略市場であり、HYCUにとっても重要な戦略市場だ。そのため、日本市場に多くの投資を行っており、製品の日本語化を年内に実現する予定だ。目標は、今後3年以内にNutanix環境のデータ保護で国内トップベンダーになること」と、吉田氏は力を込める。
 
HYCU製品の特徴

 最後に、先日開催されたNutanix Global .NEXT Digital ExperienceイベントにてHYCUはプラチナスポンサーとして参加し、パートナー企業とユーザー企業の両方から非常に好意的な意見を多くもらったとのこと。社名のように、日本市場への強い意気込みが感じられる会社であり、是非今後注目していきたい。