COVID-19感染拡大により多くの企業がテレワーク導入を余儀なくされた。しかし、急な環境変化に対応できた企業はごく少数にとどまる。NECでは、ニューノーマル時代にも通用するセキュアなリモートアクセスソリューションに、VDI(仮想デスクトップ)基盤としてのHCIを提案している。今回登場したNECのHCI新製品「NEC Hyper Converged System for VMware vSAN」の特徴を詳しく紹介する。

本格的なテレワーク環境導入に向け、
HCIを活用したVDI構築が進む

 COVID-19感染拡大により、多くの企業がテレワーク導入を余儀なくされたが、オフィスと同等のセキュリティとユーザーの利便性を両立する環境を整備できた企業は、以前から取り組みを進めてきた企業を除いてほとんどないのが現状だ。
 
白井 学
クラウドプラットフォーム事業部
第二ソリューション基盤統括部 マネージャー

 「ニューノーマル時代に向けての働き方の課題は、オフィスや外出先、自宅など社内外どこからでも全ての社内業務システムを安全に利用可能にすることです。すなわち、『Remote Everything』を実現する環境整備が重要です。それには、情報漏えい対策やユーザーの利便性を考慮した仮想PC型でのVDIソリューションが最も有効であり、VDIを活用することで社員の生産性がより向上するはずです」とNECクラウドプラットフォーム事業部第二ソリューション基盤統括部の白井学マネージャーは語る。
 

 短期間でVDIを導入し、必要に応じてリソースを拡張していくならDaaSなどのクラウドサービス活用は有力だが、本格的にテレワークを導入するならば、運用面やランニングコストなどを含めて総合的に判断すべきであり、業務によってはオンプレミスでの運用の方が適するケースも十分にあり得るため、クラウドシフトは慎重に進めたほうが良い。すべてがクラウドではなくハイブリッドクラウド環境を前提にするなら、クラウドとの親和性が高いハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(HCI)をオンプレミスに導入することは極めて現実的な選択といえる。仮想化基盤にHCIを用いてVDIの仕組みを短期間で導入し、ユーザーの増加に合わせたリソース拡張を段階的に行うことも可能となる。

 実際、国内HCI市場の平均成長率(19~24年)は11.2%と予想される(※)など、高い伸びが見込まれている。2018年にHCI市場に本格参入したNECでも「HCIはVDI用途以外にも適用領域が拡大しており、直近では市場の伸びを上回る成長を遂げています」(白井マネージャー)という。

NECのHCI新製品で多くの作業を自動化
運用管理効率も大幅UP

 NECがHCS(NEC Hyper Converged System)の新製品として10月末にリリースしたのが、仮想化市場のリーディングカンパニーであるVMwareが提供するVMware vSANTM搭載の「NEC Hyper Converged System for VMware vSAN」だ。HCS向けに最適化された構築サービスやサポートサービス、HCS管理ツール、システム管理者向けの運用ドキュメントの提供により、ユーザーが安心して活用できることが大きな特徴だ。

 「第3世代となる新製品は、クラウドとの連携を図り、ニューノーマル時代に求められるシステム運用の要件に配慮したことで、SI工数を大幅に削減し、運用管理の効率化を実現しました」と白井マネージャーは強調する。

 安定稼働の観点では、今回新たにハイブリッドクラウドバックアップをリリース。オンプレミスで一次保管したバックアップデータを重複排除・圧縮した上でクラウド(AWS)にレプリケーションすることで、障害時の迅速な復旧と災害対策を両立させている。

 「特定データのリカバリは手元のバックアップから迅速に対応でき、災害などによるサイト障害時には遠隔地のバックアップから復旧可能です。クラウド保管も重複排除・圧縮データのため通信量を大幅に抑制しており、他社サービスと比較しても、大変安価だと自負しています」(白井マネージャー)という。

 運用管理の効率化を担う専用管理ツールの最新版「NEC Hyper Converged System Console」では、多くの作業の自動化を実現。管理機能を一つの画面上に集約し、状態の確認からノート拡張、アップデート作業が可能で、操作性にも優れている。また、ソフトウェアの無停止によるローリングアップデートに対応し、アップデート時の作業工程は、画面上で常時確認ができる。

 本来、クラスターノード拡張作業は既設と増設ノードのバージョン合わせなど手間がかかるが、自動化によって迅速かつ安全に行えるようになった。さらに、ワンクリックレポート機能の強化により、将来のリソース予測も容易だ。

 「NEC Hyper Converged System Consoleを活用して、バージョン更新作業工数を最大9割削減、クラスターノードの拡張作業工数を最大6割削減、運用レポート作成業務工数を最大9割削減した実例があります(いずれも自社調べ)」と白井マネージャーは強調する。

 他にもHCS製品(HW+SW)と保守費用、構築費用をセットにしてサブスク型で提供するサービスをリリース。初期導入のハードルを下げたいニーズにも対応している。

 「ニューノーマル時代は、情報漏えい対策やユーザーの利便性を考慮した効率的かつ柔軟な環境の提案が求められます。デジタルトランスフォーメーション(DX)を得意とするNECであれば、パートナー様と一緒に、お客様に最適なソリューションをご提案することができますので、是非お声がけ下さい」と白井マネージャーは語った。

※:IDC Japan 2020.5「国内ハイパーコンバージドシステム市場予測(2020年~2024年)」(#JPJ45140020)
*VMwareは、VMware,Inc.の商標です。本記事に登場する製品名は、一般に各社の商標または登録商標です。