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UPSソリューションズ 停電時のシャットダウンをより安全かつ便利に シャットダウンボックスの最新版が登場

2024/04/04 09:00

週刊BCN 2024年04月01日vol.2008掲載

 UPSの開発・販売を手掛けるUPSソリューションズが、2024年1月にシャットダウンボックスシリーズの4世代目「シャットダウンボックス04(UPSS-SDB04)」を発表した。開発途中に新型コロナウイルスの影響を受けるなど、さまざまな苦労を乗り越えて誕生した最新版には、どのような機能が備わっているのだろうか。
 
4世代目のシャットダウンボックスは
UIがわかりやすくユーザー自身で操作できる


意思疎通の壁や部品不足など コロナ禍で開発にも影響

 シャットダウンボックスは、停電時にUPSと連携してシステムを自動終了させ、停電回復時には自動起動させるソリューションだ。

 UPSソリューションズがシャットダウンボックス04の開発に着手したのは20年のことだった。「通常であれば2年ほどでリリースできるが、コロナ禍の影響で半導体や樹脂が入手困難になり、何度も納期を変更した」と播威都雄・シニアアドバイザーは振り返る。
 
技術部
シニアアドバイザー
播 威都雄

 コロナ禍でのWebミーティングによるコミュニケーションも困難を極めた。近藤真二・シニアアドバイザーは「通常は関係者間で細かな打ち合わせをしながら開発を進めていく。Webミーティングでは意図が完全に伝わらないこともあり、試作の回数が増えてしまった」と語る。
 
技術部
シニアアドバイザー 
近藤 真二

 そのほかにもさまざまなアクシデントを乗り越えつつ、期限の直前まで対応し、リリースに間に合わせた。

UIの刷新からギガ対応まで より使いやすいシステムへと進化

 こうして誕生したシャットダウンボックス04は、多くの改良がなされている。まずブラウザーUIを採用し、使いやすさを大幅に改善した。「これまでは当社の担当者が顧客にヒアリングした上で設定していたが、顧客が直接確認できるようにした。最終的には顧客自ら設定できるようにしていく」と鈴木敦康・マネージャーは説明する。
 
西日本支店 技術部
マネージャー
鈴木 敦康

 1Gbpsの通信速度にも対応している。UPSではあまりスピードが重視されることがなかったが、近年はシャットダウン対象となる機器の性能が高まり、ギガ対応していない機器と接続できないケースが出てきていたためだ。従来は下位モデルのスイッチをネットワークの間に入れて対応していたが、ギガ対応したことでその必要がなくなったという。

 シャットダウンボックスのネットワークポートは背面にあり、サーバーとともにラッキングした状態ではLEDの状態がわかりにくい。そこでシャットダウンボックス04では、ネットワークの接続状態がひと目でわかるように、ネットワークLINKのLEDは前面に配置した。「ネットワークがつながらない場合、正面からLEDを確認すればリンクアップしているかどうかがすぐ把握できる」と鈴木マネージャーは説明する。

 シャットダウンシナリオ機能も搭載した。「複数のシステムをシャットダウンする場合、これまでは個々にスクリプトを作成し設定する必要があった。最新版では特定のトリガーによってシステムがシャットダウンできるよう、あらかじめスクリプトが入ったシナリオを用意し、さまざまなパターンに応じてシナリオを動かせるようになった」と三輪恒士・エンジニアは語る。この機能により、一つのシナリオを複数のトリガーで共有でき、個別にスクリプトを作成する必要がなくなった。

 UPSの監視台数上限を5台から20台へと大幅に増加したほか、UPSのグループ化も可能となったことで、複数台の管理が容易になっている。「グループ化することで、同じグループに登録されているUPSのうち1台でも止まると停電とみなして配下のサーバーを全停止することもできれば、UPS全数が止まらないと停電とみなさないようにするなど、さまざまなパターンで複数台を一括管理できるようになった」(鈴木マネージャー)

 安定した運用を目指して定期的なオートログイン機能も搭載した。「定期的にログインできるか自動確認するので、サーバーのログイン情報が変更されてもすぐに気づけ、いざ停電時にログインできないという事態を防げる」(近藤シニアアドバイザー)
 
西日本支店 技術部
エンジニア
三輪 恒士

 三輪エンジニアは「停電が発生した際、手作業でのシステムシャットダウンには焦りが伴い、人為的ミスが起こりがちだ。当社のソリューションを活用し、安全にシャットダウンできる環境を整えてもらいたい」と話す。また近藤シニアアドバイザーも「シャットダウンの世界は進化を続けるが、それに追随するのが当社の役目。市場動向を確認しつつ、顧客ニーズに対応していきたい」と語る。
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外部リンク

UPSソリューションズ=https://www.ups-sol.com/