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Lenovo Interop準グランプリ受賞─中堅・中小企業でも導入できる、レノボの本格ストレージ

2025/09/11 09:00

週刊BCN 2025年09月08日vol.2074掲載

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(レノボ)は、4月にエンタープライズ向けストレージ製品群の新ラインアップを発表し、ユニファイドストレージ製品群「Lenovo ThinkSystem DM/DG Storage」(以下、DM/DGシリーズ)を強化した。DM/DGシリーズは国内SMB市場との親和性が高く、6月に開催されたInterop Tokyo 2025で、Best of Show Awardのサーバー&ストレージ部門で準グランプリを受賞するなど、専門家からも高く評価されている。同シリーズがSMBマーケットに向けたビジネスにもたらす価値と同社の販売戦略について、戦略製品営業本部 本部長代理 データマネジメント営業部 シニアセールスマネージャーの白川琢朗氏に聞いた。
 
 

SMB層のユーザー様がエンタープライズストレージを導入できる理由

 レノボは、スマートフォンから個人向けPC、データセンター向けサーバー、そしてサポートに至るまで一気通貫で提供する総合インフラストラクチャーベンダーである。ストレージ領域についても、共有ストレージ製品やテープ製品などのエンタープライズストレージ製品からソフトウェア・デファインド・インフラストラクチャー(SDI) 、ソフトウェア・デファインド・ストレージ(SDS)、月額利用型のas a Serviceモデルまで幅広いラインアップを揃える。
 
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ
戦略製品営業本部 本部長代理  データマネジメント営業部
シニアセールスマネージャー 
白川 琢朗 氏

 その中で同社が現在国内市場で注力しているのが、エンタープライズストレージ事業だ。Lenovo ThinkSystem DM/DGシリーズはレノボのストレージ製品群の中核を担うモデルであり、SMB市場を中心に戦略的な販売展開を図っている。白川氏は、「これまでエンタープライズストレージ製品は、『価格の高さ』と『管理の複雑さ』から、大企業向けというイメージが強かった。我々はそのハードルを下げて、中堅・中小企業のお客様にも高機能なストレージを使っていただけるようにした」と話す。

 まずは製品ラインアップとして、SMB層のユーザー様が選択しやすいラインアップが用意されている。高性能を重視した「DM/Fシリーズ」、QLC(Quad Level Cell)を使った大容量モデルの「DGシリーズ」というオールフラッシュ2モデルと、フラッシュとHDDのハイブリッドモデル「DM/Hシリーズ」という用途に応じた3ラインを展開。「特にDGシリーズはオールフラッシュでありながら容量と性能のバランスに優れ、コスト効率が非常に高いモデルだ。長年多くの中堅・中小企業が利用してきたHDDベースのNASやファイルサーバーの置き換えになりうる。パフォーマンス面以外にも、モデルにより2Uサイズのコンパクトな筐体で最大1PBの構成を組むことが可能で、電力消費コストやラックスペースを大幅に抑えられるというメリットもある」と白川氏は説明する。

 さらに、製品自体のコストパフォーマンスの高さに加え、統合インフラベンダーであるレノボが1つのブランドでソリューションを一括提案することが可能な点も、レノボストレージを採用する大きなメリットになる。白川氏は「パートナーの皆様がお客様にファイルサーバーや仮想化基盤の刷新、AI活用の基盤構築を提案する際に、ストレージ単体ではなくサーバーやOS、バックアップソフトウェアまで一括でご提案いただくことが可能なため、戦略的な価格での提案が実現でき、また保守窓口の一元化などユーザー様の管理工数の低減など運用上のメリットも提示できる」と語る。

データマネジメントソフト「ONTAP」がセキュリティ課題も解決

 管理面での問題を解決するのが、ThinkSystem DM/DGシリーズに搭載されているデータマネジメントソフトウェア(ストレージ管理OS)「ONTAP」である。ONTAPでは、直感的な画面操作でストレージ製品群を統合管理できるため、ストレージ管理の複雑さと人材不足といった課題の解消に貢献する。さらに、ランサムウェア対応をはじめとする高度なサイバーセキュリティ対策と効率的なデータ管理機能も備えており、単なるストレージ管理を超えて、現在多くの中堅・中小企業が直面するIT課題に対応するソリューションとなっている。

 ONTAPのデータ管理機能では、複数のストレージ効率化機能により高い容量効率を実現する。その上で特筆すべきが、VMware、Windowsの仮想化環境にも対応したデータ保護およびセキュリティ対策機能だ。ストレージ性能を損なうことなく、最大1023世代のバックアップイメージを保持できる「Snapshot」と、筐体間でデータをレプリケーション(複製)する「SnapMirror」機能を備えており、災害やインシデント発生時にも速やかにシステムを復旧できる。

 さらにランサムウェア対策として、AIを活用した検知・防御機能の「ARP (Autonomous Ransomware Protection) 」を搭載する。第三者機関による評価では、攻撃検知率(Recall)は99%以上、アラートの正確性(Precision)は100%と非常に高い数字を記録。複数世代のSnapshot取得機能とARPの組み合わせで、ランサムウェアの検知からデータ保護まで、包括的な対策が可能になる。これらのONTAPの機能はすべて、「導入時に設定さえすればほぼ自動的に対応してくれる」ため、運用管理も容易となっている。

Interop Tokyoで評価された 日本市場向けの最適パッケージ

 このように、DM/DGシリーズは高い製品機能と安全性、操作性を備えながら、中堅・中小企業にも導入しやすい価格帯と流通モデルを実現している。こうしたアプローチが総合的に評価され、 Interop Tokyo  2025ではサーバー&ストレージ部門の準グランプリを受賞。日本市場に最適化されたストレージソリューションとして、専門家からも高く評価された。

 「DM/DGシリーズは運用が簡単で、高いセキュリティと堅牢なデータ保護機能を兼ね備えたオールインワンパッケージになっている。エンタープライズグレードの高機能な製品だからこそ、リソース不足に悩むSMBのお客様に使っていただきたい。パートナー様に対しても、新たなマーケットに向けた魅力的な商材の提供に加え、新規参入時の販売展開も積極的に支援させていただく」(白川氏)
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