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ものよりも価値を提供する

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 代表取締役社長 張 磊

取材・文/堀 茜 撮影/大星直輝

2025/08/25 09:00

張 磊

週刊BCN 2025年08月25日vol.2072掲載

 中国Lenovo(レノボ)は、サーバーなどのITインフラ製品を扱うインフラストラクチャーソリューショングループ(ISG)がグローバルで大きく成長している。一方、日本では大きなシェアを獲得しているPCと比較すると、サーバーはそれほど存在感を高められていないのが現状だ。国内でISG事業を担当するレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ(LES)の社長に3月に就任した張磊(チョウ・ライ)氏は、「製品やテクノロジーをただ提供するのではなく、それによって企業にどのような価値を届けられるのか」にフォーカスする方針。パートナーとどう連携していくかなど、成長戦略を聞いた。
(取材・文/堀 茜  写真/大星直輝)

挑戦者として市場を開拓

――前職の米Intel(インテル)で長年仕事をされていました。LESの社長を受けた一番の理由はどんな点でしたか。

 インテルで直近の10年は、ユーザー企業のDXやAIを推進するポジションで、日本を代表する企業とお話しする機会が多くありました。その際に(ユーザー企業が抱える)苦しみもよく聞いていましたが、インテルは最終製品を持っていないので、歯がゆい思いをしていました。レノボから声がかかり、会社の現状と私に期待している点について話を聞いた時、私がやりたいことと合致していると感じました。メーカーだからこそ、顧客企業の変革を実現できると考えました。

――どのような役割を期待されているのでしょうか。

 レノボはグローバルでISG事業が前年比60%超と大きく成長しています。日本には大きな市場があり、日本のお客様に必要な技術を届けてほしいと言われています。レノボがいい製品や技術を持っていることは、他国での成長が証明しています。一方で、この技術をどのくらい日本の顧客に伝え、理解してもらっているかという点では課題があります。国内ではレノボに対してPCのイメージが強いかもしれませんが、挑戦者の立場として、私がお客様にきちんと価値をお伝えし、サーバーなどISG事業の成長を目指していきます。

 もう一つ期待されているのは、顧客の声を聞くことです。日本のユーザー企業が何を必要としているかを、本社の製品開発部門にフィードバックすることに力を入れます。私は来日して25年になりますが、仕事をする中でたくさんのことを教えてくれたのは日本のお客様です。インテルを退職した後も、お客様に恩返ししたいと考えていました。企業を具体的に支援する機会をレノボが与えてくれました。

――入社して、レノボの印象はいかがですか。

 社内の風通しが良いです。ISG部門だけでできることは限られていますが、PCやサービスのチームもお客様のところに一緒に行くなど、組織に横串が通っていてコミュニケーションが円滑ですね。また、新しいことに挑戦しやすく、自由度が高い企業文化も感じています。入社して数カ月ですが、すごくいいチームに恵まれています。私はチーム全体の監督として、全員が目標に向かって走れるようにサポートしていきます。
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外部リンク

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ=https://www.lenovo.com/jp/ja