KeyPerson
EDRをコアにセキュリティーの最適解を届ける
サイバーリーズン 代表執行役員社長
桜田仁隆
取材・文/春菜 孝明 撮影/大星直輝
2025/10/06 09:00

週刊BCN 2025年10月06日vol.2077掲載
(取材・文/春菜孝明 写真/大星直輝)
SMB市場は機能絞り伸長
──社長就任の心境をお聞かせください。責任を感じています。これまでは自分の担当領域の中でのパフォーマンスを考えていましたが、今は担当外だった他の部署のことも含めて全社に気を配っています。
組織づくりでは、部門間連携に力を入れています。お客様にどのように製品が使われているか、さまざまな情報がありますが、上手に連携されていないと感じたからです。ユーザー会での意見が営業には伝わっているが製品部門には伝わっていない、障害情報を営業活動で使えていないなどの課題があります。マーケティング、営業、製品のそれぞれの側面について日頃から情報共有し、お客様が何を求めているかを意識したいと考えています。
──ビジネスの近況はいかがでしょうか。
エンタープライズと呼ばれる従業員1000人以上の顧客が大きな割合になっていて、特に4000人以上の企業だけで、全体の売り上げの75%、顧客数の24%を占めています。一方、SMBも最近非常に伸びています。当社の新規販売の下限は300ユーザーでしたが、せっかく良いEDR(Endpoint Detection and Response)を持っているので広く利用してもらえる仕組みをつくらないといけないと考え、1ユーザーから導入できる製品の「Simple Security」を2024年に発売しました。この製品では細かい運用サービスを除外し、最低限必要な機能に絞り込んでいます。逆に、大企業向けにはないオプションとして、PCにまつわるコンシェルジュサービスを付け、ヘルプデスク機能を持たせています。25年の春先から成長が始まっており、安定した大企業との取引と、パートナーを通じたSMB市場の伸長に支えられています。
──多くのメーカーが無数の製品を販売しているセキュリティー市場において、サイバーリーズンの強みは何でしょうか。
製品を販売した後に、当社が運用監視サービスを直接提供できることが挙げられます。EDRは、アンチウイルスのように脅威となるファイルを検知して除去するといった一対一の対応ではなく、端末上のプロセスや通信の挙動を総合的に分析し、脅威を見つけた後に取るべきアクションは多岐にわたります。こうした運用の複雑さに対し、何を、どんな順番ですればいいのか、的確にアドバイスできることが重要になってきます。
販売店の手離れの良さも強みだと思います。製品の販売後にサービスも自前で行っているパートナーが約20社ある一方で、当社側から運用やサポート機能を提供しているケースもあります。この点では、お客様とメーカーが近い距離にいると言えると思います。
- ユーザーに選択肢を提供
- パートナー経由の情報発信に注力
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