KeyPerson
パートナーとの相乗効果でシェアを伸ばす
セーフィー 代表取締役社長CEO
佐渡島隆平
取材・文/安藤章司 撮影/馬場磨貴
2025/11/17 09:00
週刊BCN 2025年11月17日vol.2082掲載
(取材・文/安藤章司 撮影/馬場磨貴)
初の通期黒字化へ
――本年度は創業から11年目にして初の通期黒字化の見通しです。まずは足元のビジネス概況を教えてください。当社はクラウド録画サービス「Safie」を軸とした月額課金のリカーリングモデルが収益の中心部分を占めており、解約率が上がらない限り、売り上げや利益を見通しやすいビジネスモデルになっています。直近ではクラウド録画カメラの納入台数が32万台に達し、クラウド録画サービスの国内トップクラスのシェアを獲得したことで、通期黒字化を見込むに至りました。
ここ数年は「黒字化しようと思ったらいつでもできる状態」ではありましたが、クラウド録画サービスのプラットフォームとして盤石な地歩を固めることを優先してきました。当社は14年の創業時から30年代にどうなりたいかを常に思い描き、それを実現するためにはプラットフォームとして十分な規模を築いていることが不可欠だと考えてきました。今、当社のクラウド録画サービスは、小売店舗や建設現場といった場所で、防犯や監視のためのカメラ映像をデータ化する初期段階を経て、顔認証やAIなどと連携しながらデータを活用できる段階に入っています。30年代にはこれをさらに進化させ街全体の映像をデータ化し、リアルタイムで市民一人一人の意志決定に役立つようなサービス創出を描いています。
――壮大な事業構想ですね。クラウド録画のプラットフォームは外資系をはじめとした大手資本との競争が厳しそうです。
もちろん自己資本だけでは、研究開発費はもちろん、マーケティングや営業費用も過剰に膨らんでしまいます。そこで当社は創業当初から徹底したビジネスパートナー戦略を展開して、仲間づくりに力を入れてきました。ビジネスパートナーの中には資本業務提携を結んでいるケースも少なくありません。
具体的には、私を含めた創業メンバーがソニーグループ出身ということもあり、創業時にはソニーネットワークコミュニケーションズに一部出資してもらいました。また、オリックスやキヤノンMJ、関西電力、NTTドコモといった事業会社にも一部出資していただき、互いの資本や経営資源を最大限に活用しながらプラットフォームづくりに取り組んでいます。
- 資本業務提携で仲間をつくる
- 街全体の映像をデータ化する
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