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ブロケード 中小向けSANスイッチを発売 価格を15-30%割安に

2004/04/26 20:44

週刊BCN 2004年04月26日vol.1037掲載

 ブロケードコミュニケーションズシステムズ(松島努社長)がSANスイッチで8ポートの「シルクワーム3250」と16ポートの「シルクワーム3850」を発売し、中小企業向けビジネスの拡大に乗り出した。価格を従来製品の15-30%割安に設定。8ポートと16ポートにおける今年度(2004年10月期)の出荷台数を前年度比約40%増となる2000台近くまで引き上げる計画だ。

 同製品は、部品点数の削減やASIC(特定用途向け集積回路)の共通化などを図ることで生産コストを大幅に削減した。秦浩太郎・SANソリューション営業統括部長は、「中小企業では、データ量が増えていることから、安定したストレージシステムを構築したいというニーズが増えている。しかし、SANを導入するケースが少ないのはコストが高いため」と、低価格に踏み切った理由を挙げており、「生産コストを抑えたことで利益は確保できる」と強調する。

 具体的な販売については、「今年はPCサーバーのリプレース需要を見込んでいる」として、ハードメーカーに対し、PCサーバーにSANスイッチの搭載を提案。「現段階では、SANスイッチが搭載されたPCサーバーへの搭載率は、PCサーバーの出荷台数全体の3%に満たないといわれている。これを5%に引き上げるだけで大幅に中小企業マーケットに浸透する」と、中小企業の情報化進展を背景に、SANスイッチの販売拡大を目論んでいる。

 また、今回の製品は同社がこれまで発売したSANスイッチのすべてと完全な互換性を備えており、特定の顧客ニーズに対応できる各種の機能オプションも搭載したのが特徴。このため「本社などでSANを構築している大企業顧客の支店や支社などにも販売していきたい」としている。

 新規顧客を中心にSANスイッチを拡販していくことで、今年度は出荷台数40%増に加え売上高でも、「前年度比2ケタ増」を見込んでいる。
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