富士通(間塚道義会長兼社長)とNTTドコモ(山田隆持社長)は、IPネットワークの障害検出と発生区間を特定する新技術を開発した。

 開発したのは「サイレント障害」と呼ばれる障害の対策技術。「サイレント障害」は、ルータ内部のトラブルが原因で、IPネットワーク上のデータ送受信が停止しているにもかかわらず、装置が故障を検出しないため、ネットワーク管理者に警告が通知されない障害。これまでの技術では、解決が難しいとされていた。

 富士通とドコモは、障害検出の試験データを送受信する監視装置間でやりとりされたすべてのデータから、回線エラーなどで通信途中に消失したデータ量の割合や遅延状況などを測定。IPネットワークでのデータ送受信結果と合わせて分析することで、早期の検出を可能にした。

 一方、障害区間の特定には、実際にデータが流れるネットワーク経路の情報と障害検出結果を分割して処理する独自の分析手法を導入した。

 同時に、従来の障害検出技術を使ったルータの稼動情報などを加えて詳細な分析を行うことで、通常の障害と「サイレント障害」を区別し、発生区間を短時間で特定できるようにした。一般的な障害発生区間の特定手法と比較して、最大80%の作業時間短縮になるという。

 ドコモは、この技術を2010年12月に開始予定の「LTE」と呼ばれる3.9世代携帯電話(3.9G)サービスのIPネットワークに導入する考え。通信の遅延や障害時の復旧時間の短縮に活用することで、サービスの安定化を図る。

IPネットワーク障害検出の新技術のイメージ図