インフォコム(吉野隆社長)は、今年度(2011年3月期)にソリューション事業統轄本部を再編し、完全ウェブ型ERP(統合基幹業務システム)「GRANDIT」事業の強化に乗り出した。「GRANDIT」事業は、インフォベックが主体となって「次世代ERPコンソーシアム」を運営する一方で、インフォコムは「一プライムパートナーとして業務テンプレートなどを開発していく」(荒俣博・執行役員製品・サービス事業本部本部長)という立場を明確にすることとなった。

 今年度に入り、インフォコムはソリューション事業統轄本部の傘下にあった「GRANDIT」事業本部を同統轄本部の製品・サービス事業本部に統合した。企業内の帳票などを統合的に管理・活用するECMソリューションや知的財産ソリューション、コールセンターといった自社開発パッケージ群と同列に「GRANDIT」を扱うこととなった。

 「『GRANDIT』ファミリーとして販路を共有したり、クロスセルが可能になったりする。シナジーを生み出しやすくなった」。森田昇・製品・サービス事業本部副本部長は組織再編の狙いをこうか語る。例えば、リコーや富士ゼロックスなどをパートナーにもつECMソリューションと「GRANDIT」を組み合わせたソリューション提案が考えられる。従来は、ユーザーが導入済みのERPに合わせてシステムインテグレーション(SI)・運用していただけに、営業活動などの効率化が期待できる。

 ソリューション事業統轄本部は、エンタープライズ事業本部とヘルスケア事業本部、製品・サービス事業本部の3本部で構成している。エンタープライズ事業本部は、大企業向けのソリューション提供やSIに従事。ヘルスケア事業本部は医療・ヘルスケア領域向けソリューションを提供し、製品・サービス事業本部はさまざまな業界・業種向けの自社開発パッケージを揃える。

 組織再編は、「GRANDIT」事業が軌道に乗ってきたことによるもの。インフォコムの子会社、インフォベックの山口俊昌社長が「これまでは幼年期だった」と表現している「GRANDIT」事業は、導入社数が約500社に増加している。パートナーの幅も広がり、日本ユニシスのICTホスティング環境を利用してクラウド提供を開始した。(信澤健太)