日本ヒューレッド・パッカード(日本HP、小出伸一社長)と日本マイクロソフト(樋口泰行社長)は、大規模データウェアハウス(DWH)専用アプライアンス「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」と、ビジネスインテリジェンス(BI)専用アプライアンス「HP Business Decision Appliance」の提供を開始したと発表した。

 両社は2002年に協業し、10年1月に、3年間で250億円規模の共同投資を行う長期協業契約を締結。HPのサーバーとマイクロソフトのサーバーソフトを組み合わせたアプライアンスを共同開発し、新たな市場を開拓する。

 両社でDWH専任部隊を組織化して販売、マーケティングを行う。日本マイクロソフトの大手町テクノロジーセンターに検証センターを設置して、24時間365日の保守サービスをワンストップで提供する。

 日本HPでエンタープライズビジネスを統括する古森茂幹取締役専務執行役員は。「今回の発表はマイクロソフト、HPの協業製品第一弾で、これから続々とアプライアンス製品を出していく予定」と話した。 

日本HPの古森茂幹取締役専務執行役員

 近年はファイアーウォール、ロードバランサといった比較的シンプルなアプライアンスに加え、クラウドやDWHなど複雑なワークロードのアプライアンスへの需要が高まっているという。日本マイクロソフトの梅田成二業務執行役員サーバープラットフォームビジネス本部本部長は、アプライアンスのメリットを「初期導入費用や保守メンテナンス費用を削減する。あらかじめ動作検証して提供することで、リスクを抑えながら、導入してすぐに効果が期待できる」と説明する。 

日本マイクロソフトの梅田成二業務執行役員サーバープラットフォームビジネス本部本部長

 Excelをベースとした慣れ親しんだインターフェースで、現場の営業スタッフやマーケティング担当者が簡単にデータを分析できる。また、これまでは、例えばハードウェアだけで約1億7000万円、さらにソフトウェアを載せると10億円近い費用と、さらに構築費用がかかっていた。今回は、既存技術を組み合わせて最適化し、アプライアンスとして提供することで、導入費用だけで5分の1~3分の1程度のコストに抑制することができるという。

 日本HPの上原宏エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括サーバーマーケティング統括本部長は「DWHは特殊な技術を利用するため高額で、高いスキルが必要という固定観念があった。HPと日本マイクロソフトは、この固定観念を覆す一つのシナリオを提供する」としている。 

日本HPの上原宏エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括サーバーマーケティング統括本部長

 DWHアプライアンス「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」は、超大規模並列処理技術を採用したDWH専用データベース管理システム「Microsoft SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse エディション」と、HPのx86サーバー「HP ProLiant サーバー」とストレージ製品「HP StorageWorks P2000 G3 MSA ディスクアレイ」を組み合わせたもの。汎用製品で、価格競争力は高い。

 また、BIアプライアンス「HP Business Decision Appliance」は「HP ProLiant サーバー」に、「Microsoft SQL Server 2008 R2 Enterpriseエディション」とコラボレーションソフトウェア「Microsoft SharePoint 2010」プリインストールした。「PowerPivot」機能によって、簡単にデータを解析して「SharePoint」で共有することができる。(鍋島蓉子)