カスペルスキーラブスジャパン(川合林太郎社長)の法人向けビジネス戦略の説明と新製品の発表で、露カスペルスキーラブのユージン・カスペルスキーCEOが来日し、日本への投資強化を表明した。また元シマンテック社長で、新任の加賀山進会長も挨拶を行った。

 カスペルスキーCEOは「日本への投資を強化する。モバイルへの脅威も高まっていることから、今後は国内の大学と連携して、日本に特化した製品によって脅威への防御を底上げしたい」と強調した。

露カスペルスキーラブのユージン・カスペルスキーCEO

 続いて、今年1月に就任した加賀山進会長が登壇し、新任の挨拶を行った。「ビジネスを数十倍大きくできる可能性があり、わくわくする」と期待感を口にした。同社はセキュリティ市場で後発ベンダーだが、「ゼロサムゲームになりがちだが、工夫して市場を開拓したい」とコメントした。

加賀山進会長

 カスペルスキーは、06年に法人向けのライセンス提供を開始。08年には国内でわずか3社だったパートナーが、2010年に刷新したパートナー制度によって、現在110社までになっている。コーポレート営業本部の嵯峨野充本部長は「直接まだ契約を結んでいない販社でも、当社の製品を取り扱っている。年末までに250社まで増やしたい」と意気込む。

コーポレート営業本部の嵯峨野充本部長

 現在、カスペルスキーでは、システムの保護範囲に応じてライセンスを提供する「Kaspersky Open Space Security」を販売している。このほど、新たMacOS向けの「Kaspersky Endpoint Security 8 for Mac」と、サービスプロバイダ向け製品「Kaspersky Security Center Service Provider Edition」の2製品を発売した。

 「Kaspersky Endpoint Security 8 for Mac」は、Macに感染するマルウェアだけでなく、ネットワーク上のMacを踏み台にしてWindows/Linuxに感染するマルウェアも検知する。一元管理ツール「Kaspersky Administration Kit」によって、Windows/Linuxの混在環境でも統合管理ができる。5月16日発売予定で、初年度販売目標は3万ライセンス。

 「Kaspersky Security Center Service Provider Edition」は、サービスプロバイダ向けに提供する。「Kaspersky Administration Kit」に各顧客向けの仮想管理サーバー、顧客管理者向けのウェブコンソールを追加。顧客ごとに設定できるポリシー・タスクの一括管理と適用状況の確認、ウイルスの検知状況の確認、ライセンス数・期間の管理などリアルタイムのレポートをウェブ経由で顧客管理者に提供する。

 サービスプロバイダは、自社のサービスと組み合わせて提供することができる。また、カスペルスキーのパートナー網を活用して、独自サービスを販売できる体勢を整える。(鍋島蓉子)