IICパートナーズ(IICP、中村義正社長)と日本オラクル(遠藤隆雄社長)は、企業の国際会計基準(IFRS)対応に向けた協業を発表した。グループ企業向けの退職給付制度を統合管理するためのソリューションを提案していく。

 退職給付管理とは、会計、制度、資産運用の観点で、企業の退職給付制度を体系的に統合管理するもの。とくに子会社を多数もつグループ企業は、各子会社に異なった制度が存在し、会計数値の把握などを子会社主導で実施しているケースが多く、計算根拠となるデータの管理と抽出に課題を抱えている。国際会計基準では、退職給付債務の計算方法が変更され、会計上の開示内容がより厳格化されるため、データ項目の標準化、一元的な管理、必要なデータを適時適切に収集する仕組みが必要になっている。

 IICPは、退職給付制度に関する総合的なソリューションを提供するコンサルティングサービスを用意。一方、日本オラクルは、退職給付管理に必要な人事や会計データを処理・保存し、可視化するシステムとして、ERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」や「PeopleSoft Enterprise」を提供している。協業では、IICパートナーズのもつグループ企業向け退職給付管理のコンサルティングや、業務支援サービス「Group Retirement Plan Management:GRM」とオラクルのERPパッケージを連携させる。

 日本オラクルは、退職給付債務の評価計算に必要となる従業員データ、年金受給者データ、退職者データなどの人事データをERPシステムから抽出する仕組みに加え、退職給付債務をERPに取り込み、国際会計基準に基づく財務報告書を作成する仕組みを提供。IICパートナーズは、ERPの人事・給与モジュールから抽出した情報をもとに、退職給付債務の評価計算、年金資産運用に関するレポーティングなどを実施し、結果をERPに返還する。リアルタイムに年金資産や退職給付債務を把握し、経営リスクの回避や年金受給権の保護に役立てたり、四半期の財務報告書への反映を効率化したりできる。(信澤健太)