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GMOクラウド クラウドサービスに手応え 日米で事業拡大を進める

2012/01/26 20:04

週刊BCN 2012年01月23日vol.1416掲載

 GMOクラウド(青山満社長)は、パブリッククラウドサービス「GMOクラウドPublic」の伸びしろの大きさに手応えを感じている。国内はもとより、パブリッククラウド発祥の地である北米でもサービスを開始して半年余り。日米の両国でユーザーが堅調に増えており、当面は「全体で年率3~4倍の割で伸びる余地がある」(田中康明常務)と自信を示す。2011年10月にはフィリピンに北米向けの英語によるサポートセンターを開設するなど、サポート重視の姿勢で臨む。

田中康明常務
山田裕一部長
 「GMOクラウドPublic」の最大の特徴は、従来のインスタンス型ではなく、リソース型のサービスであることだ。インスタンス型はAmazon Web Services(AWS)をはじめ多くのパブリッククラウドで採用されており、1料金プラン1仮想サーバーを原則としている。これに対してリソース型は、CPUやメモリ、ディスク容量といったリソースを組み合わせ、リソースが許容する範囲で仮想サーバーを何台でも稼働することができる。

 ユーザーは、仮想サーバーの用途に合わせてCPUやメモリ、ディスク容量を自由に組み合わせることができ、「ムダなくリソースを使える」(山田裕一・ホスティング営業部長)のが強み。例えば、負荷が常に変動するタイプのITシステムにおいて、あらかじめ処理能力が決められた仮想サーバーを乗り換えるよりも、CPUやメモリなどリソースを足したり、減らしたりするほうが微調整が利く。このためムダが省け、コスト削減につながるわけだ。

 2011年10月からは北米向けサポートセンターをフィリピンに開設し、12月からは仮想化ソフトをKVMとXenのいずれかを選択できるようにするなど、サービス内容を拡充した。GMOクラウドのプライベートクラウド「IQcloud」とあわせて、クラウド事業を伸ばしていく方針だ。(安藤章司)
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