システム開発会社のクレッシェレ(竹菱康博会長兼CEO)は、ラオスのAMZ Group(アリワン・シータラ会長兼CEO)と合弁でオフショア開発会社のAMZ・CRESCERE(アリワン・シータラCEO)をラオスに設立した。日系IT企業のラオス進出は初。AMZ・CRESCEREは、タイでオフショア開発を手がけるグループ会社のCRESCERE Thailand(坪野祐弘代表取締役)と連携し、ベトナムのオフショア開発コストに対抗する。

CRESCERE Thailand
坪野祐弘
代表取締役
 ラオスでAMZ・CRESCEREを設立した理由について、CRESCEREThailandの坪野代表取締役は、「ベトナムのオフショア開発は、タイと比べるとコストが半分程度で、コスト競争では負ける。一方、ラオスのコストはタイの3分の1程度。連携することによって、ベトナムよりも質が高く、低価格で提供できるようになる」と説明する。

 また、ラオス国立大学の敷地内にあるJICAが支援するインキュベーションセンターに、AMZ・CRESCEREのラボを設置。現在、ラオスでは1年間で平均300人がIT関連技術者として輩出されているが、ラボを置くことは人材の増加に寄与することになる。大学で実践的なIT教育を行うためのカリキュラムの策定にもクレッシェレグループが携わることで質の高い人材を輩出し、彼らを「AMZ・CRESCEREで採用していく」との方針を示している。

 さらに、ラオス初のポータルサイト「Lao gogo」を立ち上げて、日常生活に役立つ情報も提供していく。

 このサイトでは、地元ユーザーが気軽に情報を収集できるコンテンツの充実に力を入れる。ラオスでは、スマートフォンやWi-Fiの普及が都市部を中心に進む一方、情報媒体が限られているのが実状だ。そこで、「ラオスで最も多くのユーザーがアクセスするポータルサイトとして成長させていく」としている。

 ラオスは、「インフラなど、IT化に関しては日本の25年前と同じ状況」という。ただ、国費で日本に留学できる制度があり、IT人材の輩出については力を入れている。このような状況から、日系IT企業初のラオス進出は、低コストで優秀な人材を確保して、大きく成長する可能性がある。(佐相彰彦)