ダイワボウ情報システム(DIS、野上義博社長)は、7月17~18日の2日間にわたって、山形県山形市の山形国際交流プラザ山形ビッグウイングで、プライベートイベント「DISわぁるど in 山形」を開催した。ネットワーク・セキュリティ、表示装置・サイネージ、教育ICT、ソフトウェア、サーバー、ストレージ、PC・モバイルなどを手がける111社が出展した。17日の夜から18日にかけて、山形市は観測史上最大の雨量を記録するなど、悪天候に見舞われたが、2日間で当初見込んでいた1000人を大幅に上回る約1700人が来場した。

会場の「山形ビッグウイング」には悪天候にもかかわらず2日間で約1700人が来場した

 10の展示ゾーンは、来場者が出展社をくまなく見て回ることができるよう、ルートに従って巡回する仕組みだ。入り口付近の「ネットワーク・セキュリティ」ゾーンでは、アイ・オー・データ機器がウェスタンデジタル(WD)のHDDを搭載したオフィス向けNASを展示。通常のNASはハードウェアの保証期間が3年、HDDの保証期間が1年だが、担当者によれば「WDのREDシリーズのHDDは、保証期間が通常で3年間となっているので、ハードウェアだけでなく、HDDを含んだNAS全体で3年間の保証を受けることができる」という。

 今年7月上旬に発売したMiracast対応のHDMIアダプタ「ミラプレ」は、スマートフォンやタブレット端末の画面を、事前の設定なしでテレビに映し出すツール。プロジェクターを通じて画面を映し出す作業に比べて、手間がかからない。担当者によると、「タブレット端末の導入数が増えている学校関係からの引き合いが多い」という。

アイ・オー・データ機器の法人向けNAS「HDL-Z6WLC」シリーズでは、ハードウェアもHDDも3年保証

 「表示装置・サイネージ・プリンタ」ゾーンでは、リコージャパンが今年2月に発売したインタラクティブホワイトボード「D5500」と、iPadを活用したペーパーレス会議システム「RICOH Smart Presenter」を展示していた。「D5500」は、PCやタブレッド端末など、RGBケーブルとの接続端子がある端末なら、どんなデバイスでも画面をディスプレイに投影することができる。担当者によると、「接続する機器に、事前に専用のソフトウェアをインストールして設定する必要がないところが、他社製品との違い。製造業や学校関係者からの引き合いが多い」そうだ。「RICOH Smart Presenter」は、10ライセンスまで無償で提供。リコー製のプロジェクターに無線接続して、iPadの画面を投影することができる。

リコージャパンのインタラクティブホワイトボード「D5500」は55型の大型ディスプレイ

 「ソフトウェア・ペリフェラル」ゾーンでは、日本オラクルが、テープライブラリ「SL150」を紹介していた。単体で75TBのデータを格納でき、最小構成(45TB)で63万円からと低価格の製品だ。担当者によれば、「テープストレージはデータの読み書きに時間がかかると思われがちだが、近年は進化していて、1秒あたり160MBの読み書きができ、ディスクストレージよりも早いものもある。また、最新のテープストレージは、30年程度の耐久性を保持しているものが増えている」という。

 さらに、「今回、多く声をかけてくださるのは、長期間バックアップを取る必要があるデータをたくさん保持している自治体のユーザーだ」という。テープストレージは、製品単価が安いだけでなく、ディスクストレージと違ってバックアップ時以外には電源が不要。このランニングコストの安さが来場者に評価された。

日本オラクルの「SL150」は一般的なディスクストレージと比較して5年間で約150万円のコストを削減できる

 秋田県のソフト開発ベンダー、渡敬情報システムは、クラウド上でWindowsアプリケーションを動作させる基盤「Wapli(わぷり)」と、人事情報管理システム「人財箱」を展示。「わぷり」は、ユーザーがこれまで社内に抱えていたシステムをクラウド上で利用することができるサービス。クラウド上で、Windowsアプリケーションを使用したり、Excelを出力したりすることができる。「人材箱」は、10~30人程度の小規模ユーザーを対象とした人事情報管理システムで、「弥生会計」など、複数の会計システムと連携して使用することができる。

渡敬情報システムは秋田県から参加。クラウド基盤と人事情報管理システムをアピールした

 エレコムは、Wiondows XPのサポート切れに関して移行支援ツールを多数出展。OS移行時に、クライアントのデータの一時的な待避先として使用できるロジテック製のWindows NASや、デバイスのUSBポートを使用して簡単にデータのコピーや移動ができるリンクケーブル「UC-TV3BK」などを紹介していた。

 担当者によると、「製造業では、ネットワークを介さない産業用PCで、アプリケーションの互換性などの問題から、XPサポート終了後も使い続けざるを得ないPCが社内に必ず1台はある。とくにCADソフトは価格が数百万円するものも多く、乗り換えることが困難なケースが多い」という。エレコムは、こうしたユーザーのニーズに合わせて、XPサポート終了後の2016年まで、「Windows XP Professional for Embedded System」を搭載した専用端末「LCDIS-66」シリーズを供給し続ける。

エレコムはWindows XPからの移行に向けた商材を多数出展

 ピー・シー・エー(PCA)は、クラウドサービス「PCAクラウド」を紹介していた。およそ5年前に「PCA for SaaS」として販売を開始して以降、すでに約2000社が導入している。担当者によると、「山形県内には製造業や建設業のユーザーが多い。東日本大震災以降は、データの安全性の観点から、クラウドを利用したいというニーズが増えている。最近では消費税の改正を意識して、クラウドならアップデートの負担がかからないということで、導入を検討するユーザーが増えている」という。

ピーシーエーは約2000社の導入実績がある「PCAクラウド」を前面に押し出していた

 「PC・モバイル」ゾーンでは、大手ハードウェアベンダーが、最新デバイスを披露。ソニーマーケティングは、2013年夏モデルの約10モデルを展示していた。なかでも来場者の注目を集めていたのが、タッチパネルを搭載した「VAIO PRO 11」。約870gという6月10日時点で世界最軽量のウルトラブックだ。

ソニーマーケティングは世界最軽量の「VAIO PRO 11」を展示

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のブースでは、ビジネス向けWindows 8搭載タブレット「HP ElitePad 900」が注目を集めていた。HPの品質基準にもとづく約10万時間の製品テストや、米軍の調達基準「MIL-STD 810G」をクリアし、オフィス外で使用するユーザーに最適なモデルだ。USBなどのポートをデバイスに搭載しておらず、外部の人間からデータを読み取られることがないようにしている。ポートが必要なユーザーには、バッテリを内蔵することができる専用の拡張ジャケットを用意している。担当者は「カタログがなくなるほど引き合いが多い」と満足げな表情だった。

日本ヒューレッド・パッカードの「HP ElitePad 900」。(右は拡張ジャケット装着時)

 NECは、最大9.7時間の大容量バッテリを内蔵したデスクトップPC「Mate タイプMC」を展示。バッテリを搭載していない従来のデスクトップPCは、停電時にはデータの破損・損失のリスクがあるが、「Mate タイプMC」は、停電時に自動でバッテリが駆動し、データを安全に保持する。また、電力需要の大きい昼のピークタイムにはバッテリを駆動し、夜の需要が少ないときに電源供給源を切り替える電力ピークシフト運用に対応。担当者は、「東日本大震災後、電力不足が問題になったときには、自治体の入札時にピークシフト運用の機能が評価されて、導入につながったことがある」とアピールしていた。(真鍋武)

NECはバッテリ搭載のデスクトップPCを紹介