KVMスイッチやインテリジェントPDU(電源タップ)を展開する米ラリタンのチンイ・シュウ会長兼CEOは、日本での電源事業を拡大することを目指している。日本法人であるラリタン・ジャパンの竹永光宏カントリーマネージャーは、販売チャネルの強化に取り組んでおり、2014年をめどにパートナープログラムを立ち上げるなど、パートナー向け支援の拡充を進めている。

 ラリタンは、米国のデータセンター(DC)での需要に後押しされて、インテリジェントPDUを中核商材とする電源事業を順調に伸ばしている。シュウ会長は、「売上構成で、電源は従来の主力商材だったKVMスイッチを上回り、大半を占めるようになっている」と状況を語る。KVMスイッチのビジネスを維持しつつ、電源事業をエンジンとして、売り上げを拡大しようとしている。

 ラリタンのインテリジェントPDUは、DCなどで電源を管理してエネルギー使用の削減につなげるツールとして注目されている。ラリタンは、主にハイエンド市場のニーズに応えた製品をラインアップし、シュナイダーエレクトリックなど、幅広い製品を展開する競合他社との差異化を図っている。ユーザーは、大手のeコマース事業者や航空会社、銀行など、大規模の企業が中心だ。

 ラリタン・ジャパンは、電源事業に注力する本社の方針を受け、急ピッチで販売体制の強化に取り組んでいる。大型のDCを運用するインターネットイニシアティブ(IIJ)にインテリジェントPDUを納入するなど、これまでの導入事例を訴求。販売パートナーに対して、インテリジェントPDUが生み出すビジネスチャンスを訴えて、パートナーの新規獲得に取り組んでいる。

 竹永カントリーマネージャーは、「来年をめどに、米国で展開しているパートナープログラムを日本でも立ち上げる。さらに、エネルギー管理ソフトウェアの展開にも力を入れて、電源事業の拡大につなげたい」としている。

 シュウ会長は、「日本のユーザー企業は、IT導入に慎重な姿勢をみせる傾向があるので、米国と比べて、新しい製品が普及するまで時間がかかる。日本のパートナーとともに、インテリジェントPDU市場を活性化し、市場をリードするような存在になりたい」と語る。(ゼンフ ミシャ)

本社のチンイ・シュウ会長兼CEO(右)と、ラリタン・ジャパンの竹永光宏カントリーマネージャー