ラリタン・ジャパン(竹永光宏・カントリーマネージャー)の販売パートナーに、データセンター(DC)運用管理を手がけるニスコム(尾上卓太郎代表取締役)が加わった。ラリタンが強みをもつインテリジェントPDU(電源タップ)やエネルギー管理ソフトウェアなどの電源管理ソリューションは、日本ではまだ市場がそれほど大きくない。ニスコムとの協業で、市場の拡大を図る。

 ラリタン・ジャパンによると、日本国内における現状のPDUのマーケット規模は約10億円。年30%以上の急激な成長をみせているという。ただし、同社が強みをもつインテリジェントPDUは、3割程度しか普及していない。インテリジェントPDUとは、コンセント単位やユニット単位での電源のオン/オフを、リアルタイムで遠隔操作できる製品で、電流、電圧、電力なども高精度で測定できる。一般的なPDUよりも高度な電源マネジメントのニーズに対応できる。ラリタン・ジャパンの竹永光宏・カントリーマネージャーは、「東日本大震災後の電気料金の値上がりなどを背景に、電源マネジメントに対するユーザーの意識は高まっている」と指摘する。

 一方、ニスコムは、DCの運用管理サービスを手がけるなかで、DC自体の省電力化ニーズが高まっていることを実感していたという。そこで、DCのマネジメントツールとしてインテリジェントPDUが重要になると判断し、商材として扱う方針を固めた。市場調査をしたうえで各メーカーと面談を重ね、最終的にラリタンとパートナーシップ契約の締結を決めた。三石剛史・執行役員は、「ラリタンは、外資系企業ではあるが、業界標準を超えるサービス品質を提供してくれる非常に“日本的な企業”。可能な限り顧客のニーズに応え、カスタマイズにも柔軟に対応してくれる」と、同社を高く評価する。

インテリジェントPDUと制御画面のイメージ

 ニスコムは、今回の協業を契機として、既存顧客でもあるDC事業者やクラウド事業者、国産のサーバーベンダー、そして大企業のオンプレミスシステムのサーバールームなどに、インテリジェントPDUを中心としたラリタンの電源管理ソリューションを訴求していく。2012年のニスコムの年商は64億円だが、10%以上の上積みを狙う。

 また、結果的にニスコム側からアプローチを受けてパートナー契約を結んだラリタン・ジャパンにとっても、今回の協業の意義は大きい。具体的な目標は明らかにしていないが、「強力な販売パートナーが加わって、インテリジェントPDUの市場そのものが拡大するという手応えがある。PDU市場全体のリーディングカンパニーであるシュナイダーからシェア1位を奪いたい」(竹永カントリーマネージャー)と意欲をみせている。(本多和幸)

ラリタン・ジャパンの竹永光宏・カントリーマネージャー(右)とニスコムの三石剛史・執行役員