野村総合研究所(NRI)は、11月22日、「ITロードマップセミナー AUTUMN 2013」を都内で開催した。私用端末をビジネスで活用する「BYOD」や、システムの開発者と運用者の連携を円滑化する「DevOps(デブオップス)」、ビッグデータと密接な関連がある「データ・サイエンティスト」などをテーマに、NRIの最前線で活躍する研究者らが研究成果を発表。いずれも時宜を得たテーマに、800人を超える聴衆が耳を傾けた。

 NRIは、日本と米国、中国で、BYODを取り巻く環境について調査を実施。「私物端末を業務に使用している」割合を調べたところ、日本の21.4%に対し、米国は46.3%、中国に至っては69.6%に達していた。業務の生産性を高めるのに有効と期待されてはいるものの、日本では情報セキュリティの観点から慎重になっている企業が多い。さらに、NRI先端ITイノベーション部の城田真琴上級研究員は、「日本には、そもそもスマートデバイスを持っていない人が多い」と指摘する。

時宜を得たテーマで会場は満員御礼

 城田上級研究員は、私的なスマートデバイスを業務で活用する際の情報セキュリティを確保するさまざまなツールを紹介。生産性を高めるというゴールを明確に定めたうえで、「過度のセキュリティファーストから脱却し、モバイルファースト時代に合ったユーザーエクスペリエンス重視の取り組みがポイントになる」と話した。

 また、情報システムの開発と運用のギャップを埋めて、開発したシステムをすばやく本番稼働(リリース)にもっていくことを目的とした「DevOps」について、NRI先端ITイノベーション部の田中達雄上級研究員が、「ビジネスとITの関係が密接不可分になったいま、システムリリースの遅れがビジネスの遅れに直結しはじめている」と、DevOpsの有用性を指摘。開発者と運用者の関係や課題、米国での先進事例を交えながら講演した。(安藤章司)