BCN(佐藤敏明社長)は、4月23日、サイボウズとの共催でクラウド時代のSIビジネスをテーマとした「SIer必見! BCN×サイボウズ コラボレーションセミナー」を大阪・北区で開催した。IT業界の動向やクラウドのビジネスチャンス、業務システムの開発環境を提供するサイボウズのクラウドサービス「kintone」の最新情報や事例などを紹介した。

 「kintoneビジネスの現況と未来」と題して講演したサイボウズの栗山圭太SMB市場統括責任者は、まず「kintone」の基本機能として「データ登録」「ワークフロー」「コミュニケーション」の三つを紹介。リリースから最新アップレートまで、これまで追加してきた機能から「kintone」が支持される理由を解説した。

サイボウズの栗山圭太SMB市場統括責任者

 2011年11月にサービスを開始した「kintone」は、現時点の有料契約者数が1300社を超えるという。今年の3月だけでも164社が新たに契約し、その数は加速度的に伸びている。昨年後半からは、大規模案件も増えてきているという。そのなかで栗山SMB市場統括責任者が課題として挙げたのは、APIを活用するケースが約1割にとどまっている点。APIを使用せずに、マウスだけで簡単にシステムを構築できるのは「kintone」の魅力だが、栗山SMB市場統括責任者によると、APIを使用しているほうが、使用せずに構築したよりもシステムの利用率が高いという。APIを利用するにはノウハウが必要なことから、「システム開発力のあるパートナーを積極的に募集していきたい」と会場に訴えた。

 パネルディスカッションでは、サイボウズ執行役員の札辻秀樹システムコンサルティング本部長、「kintone」を中心としたシステム開発を手がけるジョイゾーの四宮靖隆代表取締役、同じく「kintone」を活用したシステム開発を手がけるアリーナシステムの宇野里システム開発部マネージャーがパネリストとして登壇。モデレータは週刊BCNの谷畑良胤編集委員が務めた。

左から、週刊BCNの谷畑良胤編集委員、サイボウズ執行役員の札辻秀樹システムコンサルティング本部長、ジョイゾーの四宮靖隆代表取締役、アリーナシステムの宇野里システム開発部マネージャー

 四宮代表取締役は、「kintone」について「顧客から依頼があって、最初の打ち合わせをする段階で、ある程度動く画面を見せることができる。それだけでも、びっくりして喜んでもらえる」と扱いやすさを強調。顧客が導入を決めるまでの判断もスピードアップしているという。宇野マネージャーは、「システム開発はSEやプログラマーなど、多くの人によって進められてきたが、『kintone』では顧客の業務を知っていればシステムを構築できる」と同様に扱いやすさを魅力として挙げた。それゆえ、これまでの“考えて作る”が“作って考える”にシフトしているという。加えて「国産で使いやすい」ことも強調した。札辻執行役員は、市場を開拓していくにあたって「まず信頼と安全。そのための実績をつくっていく。マーケティングとしては、大企業の導入事例を増やすことで信頼と安全のイメージを確立したい」と語った。そのためにもパートナーの体制を確立し、市場をいっしょに盛り上げていく考えだ。

 なお、サイボウズは、関西圏の体制強化として、今秋にSEの配置を予定している。