SAP製品を活用した基幹システム構築を得意にするティーディー・アンド・カンパニー(村山忠昭代表取締役)が、海外拠点を増やす。すでに東京本社以外に香港、フィリピン、タイ、シンガポール、オランダ、ドイツに拠点を構え、2014年内にスイスとドバイ首長国に設置する予定だ。アジアや欧州、中東エリアに複数の拠点を設置することで、各国で充実したサポートを提供し、海外に多くの拠点をもつ日系ユーザー企業の基幹システム構築プロジェクトを獲得する。

村山忠昭
代表取締役
 ティーディー・アンド・カンパニーは、村山代表取締役がユニリーバ・ジャパンやフィリップ モリス ジャパンの経理部門、日本IBMのSAPビジネス部門を経て、2000年に設立。SAP製品を使った基幹システム構築にほぼ特化し、全売上高の約90%をSAP関連ビジネスが占める。

 資本金は4000万円で、従業員は約50人。年商は約6億5000万円(2014年3月期)と規模は小さいが、顧客のほとんどは日本や海外に複数の現地法人を設けている大手のグローバル企業だ。大口顧客はいすゞ自動車で、元請けとして仕事を獲得し、全売上高の約半分を占める。「グローバルレベルのSAPプロジェクトを100件以上手がけた実績と、海外に複数の拠点を構えて各国で充実した現地サポートを提供することで、信頼を得ている。これが、SAPを担ぐ他のITベンダーに負けない理由」と、村山代表取締役は説明する。

田村創一
財務担当取締役
 拠点は、東京以外にアジアと欧州に合計6か所あるが、「今年中にスイスとドバイ首長国にも設置する」(田村創一・財務担当取締役)ことを計画している。拠点戦略について、村山代表取締役は「大口顧客がその国に進出した場合、それに沿って拠点を設けているが、社員の提案を採用するケースもある。ターゲット地域は、基本はアジアで、欧州、そして今後は中東にも力を入れていく」という。

 海外拠点の拡充とともに、今後力を入れるのが、中堅以下のユーザー企業の獲得だ。「素材・部品メーカーは、企業規模が小さくても、必要に迫られて海外に進出している。こうした中堅・中小企業には、SAP製品は高額で向いていない。中小企業でも購入することができるように、安価なクラウドを自社開発して販売していくほか、他社製のパッケージソフトの取り扱いも増やす」(村山代表取締役)と語っている。(木村剛士)