【上海発】富士ゼロックス(中国)(徐正剛董事長)は、12月10日、中国の中堅・中小企業(SMB)向けに、A3モノクロ複合機の新製品「DocuCentre S2011」、「DocuCentre S2520/S23203」の3機種を発売した。今後2年間で18万台の販売を目指す。

新製品の「DocuCentre S2520」(左)と「DocuCentre S2011」

 「DocuCentre S2011」は、A3モノクロ複合機のエントリモデルで、2012年から提供している「DocuCentre S2010/S1810」を強化した後継機。コピー/プリント速度は毎分20枚(ppm)。「DocuCentre S2520/S2320」は上位機種で、コピー/プリント速度は25/23ppm。3機種は共通して、カラースキャンとネットワーク機能を標準搭載。さらに、身分証明書の両面を1枚にまとめてコピーできる中国市場向けの機能では、最大4枚の証明証を同時にコピーできるようになった。このほか、厚紙への対応や、対応起動時間と1枚目の出力にかかる時間を短縮した。

 インターネット上で複合機の消耗品を監視・注文するツールを提供。ユーザーは消耗品の残量を把握して、タイムリーに交換することができる。サードパーティ製の消耗品の利用軽減にもつながり、代理店の消耗品ビジネスの促進に寄与する。

 中国のA3複合機市場は堅調に成長し、調査会社のIDCによると、2014年7~9月の設置台数は前年から11.5%増加した。富士ゼロックス(中国)は、2012年に提供を開始したA3モノクロ複合機「DocuCentre S1810/2010」を筆頭に、日本で企画・開発したワールドワイド商品ではなく、中国市場に特化して開発した製品を提供。A3複合機の台数シェアは、14年4~6月が15%、7~9月が17%と、2四半期連続でトップシェアを獲得している。

 とくに今年5月に発売したA3カラー複合機「DocuCentre SC2020」が貢献して、7~9月のA3カラー複合機の台数シェアは32%と好調。中国では複合カラー機の新規設置台数がいまだに全体の10%程度にとどまっていることから、陳貽進高級副総裁は「中国のカラー市場は成長の余地が大きい。爆発的な成長をもたらしたい」と、市場をけん引する姿勢を示した。

 一方、市場設置台数の90%程度を占めるモノクロ機では、7~9月の台数シェアが14%。富士ゼロックス(中国)は、中国のA3モノクロ複合機市場の9割超が出力スピード11~30ppmの機器だとみており、新製品を投入することで台数シェアの拡大を狙う。陳高級副総裁は、「カラーとモノクロを合わせたA3複合機全体の市場で、台数シェア18%以上を獲得し、ダントツの存在になる」と意欲を示した。

陳貽迸高級副総裁

 富士ゼロックスの中国と香港を合わせた売上高は、13年度(14年3月期)が785億円。今年6月の『週刊BCN』の取材に、徐正剛董事長は「15年度(16年3月期)には、これを1000億円に拡大したい」と答えている。(上海支局 真鍋武)