静岡県榛原郡川根本町(川根本町)と京セラコミュニケーションシステム(KCCS、佐々木節夫社長)は、地理的要因によるデジタルデバイドの解消を目的とした川根本町の「高度情報基盤整備事業」で、町内全域に光ファイバーと無線による高速ブロードバンド環境の整備を、12月15日に完了したと発表した。

 川根本町は、中山間地域という地理的条件から民間事業者による高速ブロードバンド環境の整備が進んでいなかった。そのため、都市部との情報格差の解消や、豊富な観光資源などの地域情報の発信、医療・教育への活用などを目指し、耐障害性の高い光ファイバーと無線による高速ブロードバンド環境の整備を計画。公設民営方式で京セラコミュニケーションシステム(KCCS、佐々木節夫社長)がインフラ構築を担当し、12月15日に町内全域での整備が完了した。

 また、KCCSは同事業を進めるにあたり、地域に密着した迅速な対応と高品質な運用サービスの提供に向け、事業運営会社として東海ブロードバンドサービス(TBBS、秦野仁志社長)を設立した。TBBSでは、ブロードバンド環境の町内全域整備の完了に先立ち、9月13日からインターネット接続サービス「やませみネット」を提供し、川根本町が行政・防災情報などを配信する「かわねフォン」を運営している。

(左)やませみネット (右)かわねフォン

 さらに今回の整備事業と合わせて、駅や観光スポットでの通信料無料のインターネット接続や、ソーラー発電と蓄電池を組み合わせて、災害時でも通信手段が確保できる公衆無線LANシステム「観光・防災Wi-Fiステーション」を整備し、観光客へのサービス向上、防災対策強化の取り組みも進めている。

 川根本町では、今後高速ブロードバンドのさらなる利活用に向け、バーチャルホスピタル(遠隔診断)などの医療支援や、高齢者の見守りなどの福祉支援、学校教育への活用など、住民サービスの向上に取り組んでいく考え。

 KCCSグループでは、今後も地域に密着したパートナー企業として、光ファイバーと無線による高速ブロードバンドの整備や、IP告知システムと組み合わせた防災・医療・介護に関するソリューションなどを提供する社会システム事業を展開し、地方創生を支援していく方針。