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BCN主催セミナー、「モダナイゼーション」の極意とは?

2017/06/23 17:15

 BCNは6月23日、「“低コストで素早く”を可能にするシステム構築提案~最新技術の活用で企業価値を高める『モダナイゼーション』とは~」と題したセミナーを東京・千代田区の本社で開いた。ビジュアル開発ツール「Delphi」を提供しているエンバカデロ・テクノロジーズの代表者らが登壇し、システムを刷新する方法として注目されている「モダナイゼーション」の極意を披露した。


藤井等・日本法人代表
 エンバカデロ・テクノロジーズの藤井等・日本法人代表は、「既存アプリケーション資産が劇的に進化-低コストで実現する最新技術活用」をテーマに講演。業務の国際化やスマートフォンの普及、クラウドの活用などを挙げて「システム環境は大きく変化しつつあり、世の中にある機能をうまく組み合わせて使う時代になっている」と指摘した。

 そのうえで、システム環境の変化に対応する方法として、古いシステムを有効活用しながら最新化を図るモダナイゼーションの必要性を強調し、「単にシステムをリニューアルするのではなく、新しい価値を加え、次のステージを目指すのがモダナイゼーション
だ」と呼びかけた。
 
 さらに、モダナイゼーションによって「コスト削減やリスクの最小化、全体の期間短縮ができる」とし、モダナイゼーションの必勝パターンとして「何を改善したいのか、どの部分の既存アプリケーションを生かすのかを、しっかり考えることが重要だ」と訴えた。
 

相蘇和貴・セールスコンサルタント

 次に、同社の相蘇和貴・セールスコンサルタントが、モダナイゼーションの成功例を説明した。米大手自動車整備チェーン「MIDAS」の事例では、「Delphi」で構築した写真取得アプリケーションを既存の見積管理システムに追加するだけで、文字だけだった見積書に不良個所の写真を加えることが可能になり、売り上げの大幅増につながったと紹介した。

 このほか、海浜倉庫管理システムでのコンテナ位置管理や、飲食店の在庫管理に導入し、効率アップに成功したことなどを示し、「どのケースでも、既存のシステムを生かしている。コスト削減などのビジネス価値をしっかり意識することが、モダナイゼーションを成功させるポイントになる」と総括した。
 

セミナーの会場

 セミナーには、システムインテグレータやパッケージソフト開発事業者の担当者らが参加した。冒頭のセッションでは、週刊BCNの谷畑良胤・編集委員が、「システムの“近代化”で生まれる新たなビジネス~データ利活用で「攻めのIT」をつくる~」の演題で講演した。
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