アイティフォー(東川清社長)は9月20日、三重県津市の百貨店である津松菱(西村房和社長)から、小売業向け決済クラウド「iRITSpay」とマルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」を受注し、9月末に一部業務でプレ稼働すると発表した。2019年3月までに全社で計100端末の本格稼働を予定しており、改正割賦販売法への対応が実現するほか、百貨店固有の「面前決済」が最小限のコストと期間で可能となる。

 津松菱が今回導入するiRITSpay決済ターミナルは、クレジットカード(デビットカード・プリペイドカードを含む)や電子マネーに加えて、銀聯カード、中国系決済のアリペイ、ウィーチャットペイなどマルチ決済が可能。同端末を導入するだけで、改正割賦販売法への対応を実現することができる。

 改正割賦販売法への対応では2つのシステム化方式がある。カード情報がPOS端末を経由する「内回り方式」を採用すると、POSシステムの改修やPOS端末の増強が必要なため多くの費用と時間を費やすことになる。これに対して、iRITSpay決済ターミナルは、POS端末に引き渡すデータは金額と取引結果のみで、カード情報はPOS端末を経由せず直接カード会社に送信する「外回り方式」を採用。POSシステムと決済端末とのインターフェースのみの改修となり、コストも導入期間も大幅に縮小化することができる。

 津松菱ではプレ稼働として、まず2フロアに計4台の決済端末を設置する。うち2台はPOSシステムに直接接続するため、顧客がその場で決済できるようPOS端末を配置する必要がある。残りの2台はフロア内を持ち運べるため、顧客の目の前で決済する面前決済が可能となる。面前決済は、改正割賦販売法対応につながるが、販売員の動線に変更が生じるなど運用面の検討が必要となる。同社はこれらの検討事項をプレ稼働で着実に明確化し、19年の本番稼動に備えることで、より顧客の利便性やサービス向上を図る。

 アイティフォーでは、津松菱でのプレ導入を皮切りに、同社の小売業向け基幹システム「RITS」のユーザーをはじめ、他社システムを使用している百貨店やドラッグストア、ホームセンター、専門店などの小売業に展開していく。そのほか金融業界や鉄道、交通業界など他業界にも展開することで、約3万台のiRITSpay決済ターミナルの販売を計画している。