都築電気(江森勲社長)は、医療・介護向け商材の拡充を意欲的に進めている。健康診断の情報を分析し保健指導に役立てる「健康管理支援システム」や、病院で看護師の業務を支援する電子看板「電子化ピクトグラム」、介護施設向けの各種センサーを使った見守りシステムといった商材を増強。医療・介護関連ビジネスの裾野を広げていくことで事業の拡大を目指している。

 同社は、福岡県の麻生グループと2017年1月に資本業務提携。その提携による成果の一つとして、医療情報システムに強い麻生情報システムの「健康管理支援システム」の販売を今年度から始めた。同システムは、従業員の健康診断の情報を取り込んで分析。産業医や保健師による保健指導をより効果的に行うもので、都築電気の磯部浩・執行役員ソリューションサービス本部本部長代理は「健康経営に力を入れる企業や団体向けの商材」と位置付けている。

 病院向けの「電子化ピクトグラム」は、患者のベット横に設置する情報端末。ディスプレーには患者の検査予定や「アルコール禁止」といった注意情報を、分かりやすい絵文字(ピクトグラム)で常時表示する。看護師が測定する血圧や体温などの情報を無線で取り込み、電子カルテに自動入力する機能も備える。

 開発元はキャピタルメディカで、都築電気では主力商品の富士通の電子カルテと連携させることで「電子カルテと連動する周辺商材ビジネスを一段と活性化させる」(小畑英介・技術戦略本部ゼネラルマネージャー)。昨年9月の販売から1年間で納入予定を含めて、すでに14の病院から受注している。
 
写真左から恩藤靖ゼネラルマネージャー、
小畑英介ゼネラルマネージャー、磯部浩執行役員、
新井孝志統括部長代理

 また、介護事業所向けに室温や呼吸を測定するセンサー、転倒したときの音を検知するセンサーなどを組み合わせた“介護IoT”領域にも力を入れる。センサーを活用することで変化や異常を早期に発見しやすくするとともに、介護職員の負担を軽減。さらに進んでは「介護職員の離職の抑制や人手不足の緩和にもつなげていく」(恩藤靖・シンギュラリティグループゼネラルマネージャー)。IoT関連では、富士通の「ロボットAIプラットフォーム」とユニロボットのコミュニケーションロボット「unibo」を活用した高齢者の見守りや、施設のコンシェルジュサービスも始めている。

 医療・介護関連商材の取り扱い品目の増強に力を入れる背景には、病院や診療所向けの電子カルテやレセコン、介護事業所向けの介護保険申請システム従来の主力商品の販売が一巡し、「徐々にリプレース主体のビジネスになりつつある」(新井孝志・社会システム営業統括部統括部長代理)ことが挙げられる。

 都築電気では、医療・介護の基幹業務だけでなく、周辺業務のシステム需要も取り込んでいくことで、同分野のビジネスの幅を広げていく。(安藤章司)