東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G、大澤正典社長)は10月25日、自社イベント「BE:YOND by b-en-g」を東京都港区で開催した。今回のテーマは「ものづくりデジタライゼーション ー製造業のデジタル化がもたらす未来ー」。イベントには1000人を超える申し込みがあったといい、製造業におけるデジタル化への関心の高さをうかがわせた。

 開会の挨拶で大澤社長が登壇。製造業を取り巻く状況について「米中の経済戦争が激化しており、われわれのサプライチェーンは大きな影響を受けている。また、国内では少子化に伴い生産年齢人口が減少しており、これらに対応するための取り組みは待ったなしの状況だ」と語った。
 
東洋ビジネスエンジニアリング
大澤正典
社長

 この問題を打破するためには「労働の負担軽減や知的生産性の向上といった取り組みをトータルで推進していかなくてはならない」として、製造業のデジタル化の重要性を訴えた。

 同イベントではB-EN-Gとイベント協賛企業による17の展示のほか、五つの基調講演と30のセッションが行われた。
 
ローランド・ベルガーの長島聡社長(左)と、
東洋ビジネスエンジニアリングの羽田雅一常務取締役CMO/CTO新商品開発本部長

 オープニングキーノートでは、ローランド・ベルガーの長島聡社長とB-EN-Gの羽田雅一常務取締役が、日本の製造業が抱える課題や解決のための方策について意見を交わした。羽田常務は日本の製造業が世界に取り残される理由として、IT人材の不足とERPの適用不足を指摘。クラウドが普及し、ERPが導入しやすくなった今、「IT人材をしっかり評価する仕組みが必要」と述べた。

 また、長島社長は「日本らしいイノベーションを実現するには二つの要素が欠かせない」として、「見える化」と「機動力」を挙げた。「近年はITによって可視化できる範囲が広がった。これは課題をそのまま放置する時間が短くなったことでもある。また、AIやロボットによって人の機動力が増し、新たな時間がつくれるようになった。付加価値を向上させるチャンスになる」と分析した。

 最後に長島社長は「日本の製造業の強みは現場力にある」とした上で、「現場力を高めていくことが人を中心とした新しい未来を生む」と強調した。(銭 君毅)