米SAS Institute(SAS)と米Microsoftは6月15日、広範なテクノロジーとgo-to-market戦略についてのパートナーシップを発表した。

 今回のパートナーシップは、Microsoft Azure、Dynamics 365、Microsoft 365、Power Platform向けのあらゆるMicrosoftのクラウドソリューションにSASを組み込み、これを基盤としてAIやアナリティクスをさらに民主化するという両社が共有するビジョンをサポートするもの。これにより両社は、顧客企業がSASのワークロードをクラウドで容易に運用できるようにすることで、ビジネスソリューションを拡張し、デジタルトランスフォーメーションの取り組みから最大限の価値を引き出せるようにしていく。
 

 パートナーシップの一環として、両社はMicrosoft AzureをSAS Cloudの推奨クラウド事業者とし、SASのアナリティクス製品やインダストリー・ソリューションのAzureへの移行を進める。また、ヘルスケア、金融サービスを始めとするさまざまな業界におよぶMicrosoftの顧客企業に対しても、SASのもつインダストリー・ソリューションや専門的ノウハウによる付加価値を提供する。

 具体的には、クラウドネイティブなSAS Viyaの最新リリースをAzure向けに最適化するほか、不正行為から小売業のリスクまで対応するSASインダストリー・ソリューションのディープなポートフォリオをAzureマーケットプレイスに搭載し、顧客の生産性向上やビジネス成果の強化を支援する。

 また、MicrosoftとSASはこのパートナーシップを通じて、特定業界向けのモデルを含めたSASの分析能力をAzureやDynamics 365に統合する可能性も探っていく。さらに両社は、複数の業界にまたがるSASのサービスを当初から組み入れてすぐに販売できる新しい共同ソリューション構築の可能性も模索している。こうした統合をさらに進めることで、SASの顧客企業はクラウドのスケーラビリティーや柔軟性を最大限に生かしたアナリティクス、AIのワークロードを活用できるようになる。

 例えば、MicrosoftとSASはすでに、MicrosoftのAzure IoTプラットフォームとSASのエッジツークラウドのIoTアナリティクスやAI機能を組み合わせて、IoTによって生成される膨大な量のデータを大規模なスケールで活用できるソリューションを顧客に提供している。現在、ノースカロライナ州キャリーではMicrosoftとSASのジョイントIoT製品を使って重要な洪水予測ソリューションを実現している。

 両社の共同販売や市場投入活動のサポートの下で、今年後半にはさらに新たなSASの製品やソリューションの提供を開始する予定。これによってSASとMicrosoftの顧客は、継続的にイノベーションを進めながら、最も重大で複雑な分析の課題に対応できるようになる。SASは、Microsoft 365やDynamics 365を利用して社内オペレーションを強化する取り組みも進めている。