ミロク情報サービス(MJS)などが幹事法人を務め60を超える正会員・特別会員で構成する電子インボイス推進協議会(EIPA)は、日本国内での電子インボイスの標準仕様を国際規格「Peppol(ペポル)」に準拠して策定することを決定した。

 Peppolは、電子インボイスなどの電子文書をネットワーク上で授受するための国際的な標準規格。欧州各国をはじめ、シンガポール、オーストラリアなどで採用されており、Peppolに基づく電子インボイスの国際的な利用が進んでいる。

 EIPAは電子インボイスの標準仕様を策定・実証し、普及促進させることを目的として今年7月に発足した。以来、65社の正会員と特別会員3団体、7人(11月末時点)に加え、行政機関のオブザーバーを交えて、日本での電子インボイスの標準仕様について協議を重ね、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進に取り組んできた。今回、23年10月の適格請求書等保存方式(インボイス制度)の開始に向けて、中小・小規模事業者から大企業に至るまで幅広く、容易に、低コストで利用でき、グローバルな取引にも対応できる仕組みとするために、準拠する標準規格としてPeppolを選定したうえで、日本の法令や商慣習などに対応した「日本標準仕様」を策定することを決定した。

 電子インボイスの仕組みを通じて、国内外の取引相手との間でデジタルの請求書をオンラインで円滑に授受できるようになる。その結果、ペーパーレスでのインボイス制度対応はもとより、業務プロセスの自動化など「デジタル化」につながり、事業者は請求や支払い、記帳や申告といった業務で大幅な効率化と正確な処理を実現することができ、さらにテレワークの促進にも期待される。

 EIPAは日本での電子インボイスの普及に向けて、政府からの全面的な協力を要請している。要請内容にはPeppolの運営管理組織である「OpenPeppol」との交渉などについて政府が積極的な役割を担うこと、Peppolの枠組みのなかで「日本標準仕様」に関わる適切な管理・運用体制を政府が構築すること、電子インボイスの普及・活用に向けて事業者が利用しやすい仕組みを設けることなどが含まれる。

 なお、EIPAの岡本浩一郎代表幹事らが12月14日、平井卓也デジタル改革担当大臣を訪問し、日本での電子インボイスの普及を通じた業務デジタル化に向けた提言とともに前記の要請を行い、意見交換を行っている。

 EIPAでは、23年10月のインボイス制度開始に先立ち、22年秋に事業者が電子インボイスに対応したソフトウェアを使用できる状態になることを目指している。今後は、Peppolが定める標準規格について詳細な調査、分析を進めるとともに、「日本標準仕様」として必要な追加要件を整理し、21年6月末をめどに電子インボイスの国内標準仕様(初版)の策定と公開を目指す。また、会員各社は対応製品などの開発に向けた作業をEIPAと連携して進めていく。