理経は、TEGWAY(本社・韓国)と共同で、VR映像に連動して温度を体感することが可能なVRシステムを開発した。自治体や企業の災害訓練向けに理経が納入している「防災訓練用VR -火災避難編-」に、熱体感デバイスを組み合わせたVRシステムを21年1月から提供する。また、リリースに先立って、TEGWAYと事業展開の戦略的なパートナシップを結んだ。


 VRを活用した災害訓練では、いかに高精度な映像や音声を利用しても、実際の火や煙の怖さを体験するリアリティに限界があった。TEGWAYが開発したVRハプティクス装置「ThermoReal」は、CESアワードでイノベーション賞を受賞するなど、高い評価を得ている。今回、その装置の価値をさらに高めるVRシステムを理経が構築した。

 新開発したVRシステムは、VR映像と連動して、装着したデバイスに10-45度の範囲で温度変化を起こすことが可能。従来の温度デバイスは、熱くすることはできても急激に温度を下げることが困難だった。今回の技術では、温度上昇・下降を数秒間の間に変化させることができる。また、熱くなり過ぎた場合は、自動的に加熱が停止するセキュリティシステムが組み込まれている。

 VR空間内の映像と連動して、温度デバイスの温度が調整可能。例えば、VR内で燃え盛る火に近づくとデバイスは熱くなり、離れると温度は低下する。また、複数のデバイスを付けている場合は、火に近づいた部位のみが熱くなる、といった変化にも対応できる。さらに、温度変化は段階的に設定ができ、「火に近づくほど徐々に熱くなる」といった感覚が再現できる。
 
利用例(防災訓練用VR)

 VRデバイスに温度の再現が加わることで、より没入感の高いVR体験が可能となる。今後、理経が提供している火災の避難体験以外の安全教育や自動車分野でも、温度体験の要素を追加し、展開していく。