NECパーソナルコンピュータ（NECPC）は8月27日、AI対応モバイルノートPC「VersaPro タイプVM」、エントリーモバイルPC「VersaPro タイプVB」と、NPU搭載デスクトップPC「Mate タイプME／MB」、省スペースデスクトップPC「Mate タイプMA」の5機種を発表した。いずれも同日から受注を開始、9月から順次出荷を開始する予定。

　コロナ禍を経てハイブリッドワークが常態化し、さらにWindows 10サポート終了を控えた現在、大規模なPC買い替えのタイミングを迎えている。市場でもオールインワンのA4サイズのノートPCからモバイルノートPCへのシフトが進んでおり、2026年度にはAI対応PCが全体の50％を超えると予測されている。今回、NECPCは7月に発表した「VersaPro タイプVY」に続く新たなモバイルノートPC 2機種をリリースし、幅広いニーズに対応するモバイルノートPCのラインアップを拡大する。

　VersaPro タイプVMは、導入しやすい価格でハイブリッドワーク推進を実現するモバイルノートPC。狭額縁で大画面の14型16：10液晶（解像度1920×1200）を採用し、ノングレアタッチパネルも選択できる。NPU搭載のAMD Ryzen Proプロセッサー選択時はAI処理にも対応、前世代機種から軽量化を実現してタッチパネル搭載時でも重量は1.2kg未満を実現している。USB Type-C×2、USB Type-A×2、HDMI、有線LAN、microSDなど、多彩なインターフェースを搭載し、LTE対応により外出先でもインターネット接続が可能。さらにAIによるバッテリー制御での長時間駆動や劣化抑制、ユーザー自身で安全・簡単にバッテリー交換が可能な構造を採用している。価格は33万5000円から。出荷開始時期は9月中旬の予定。

　VersaPro タイプVBは、エントリー価格帯ながらハイブリッドワークに求められる必要スペックを満たしたモバイルノートPC。Intel Coreプロセッサー搭載、最大32GBメモリー、最大512GB SSDの選択が可能。有線LAN、赤外線カメラ（フロント）、指紋認証を標準搭載するほか、シボ加工を施した汚れにくいパームレストや、上位機種と同等の1.5mmキーストロークのキーボードを備える。カバー付き有線LANポート（RJ45）を搭載している。価格は30万5000円から。出荷開始時期は9月中旬の予定。

　Mate タイプME／MBは、同シリーズでは初となるNPU搭載のIntel Core Ultra 200Sシリーズを採用したデスクトップPC。Intel Core Ultra 200Sシリーズ採用によって基本性能を大幅に向上し、Intel vPro Enterpriseに対応するほか、BIOS改ざんの検知や自己回復を行うBIOS自己回復機能、マイクロソフトが提唱するSecured-core PCに対応した高度なセキュリティー機能を搭載している。NECオリジナルのAI Plus Bizを搭載するほか、BIOS版ハードウェア・スキャンなどにより、使いやすさの向上を図っている。価格は、タイプMEが35万円から、タイプMB（Home）が33万6000円から、タイプMB（Pro）が34万円から。出荷開始時期は9月上旬の予定。

　Mate タイプMAは、横幅わずか9cm以下というスリム設計のエントリーデスクトップPC。第14世代Intel Core iシリーズCPUを搭載、最大32GBメモリーまで搭載可能と十分な基本性能を備え、Wi-Fi 6Eを搭載可能で、設置場所の自由度が向上している。USB×7ポート、DisplayPort、HDMI、VGA端子などインターフェースも豊富に装備。全面的に白を採用したすっきりとした新デザインを採用した。価格は26万1000円から。出荷開始時期は9月上旬の予定。

　なお、7月以降に発表するモデルで選択可能なレーザーマウスを、高速スクロールに対応したマウスに変更した。マウスホイールの回転スピードに応じてスクロール量が変化するため、素早くスクロールホイールを操作すれば、縦に長いウェブページやページ数が多いPDFで目的の箇所に少ない操作回数でたどり着ける。マウスをゆっくり動かすと通常通りのスクロールとなり、素早く動かすと高速スクロールに自動で切り替わるため、画面スクロール時のユーザビリティが向上している。

　また、信頼性・安全性を確保するため、設計・部品・製造・品質保証はすべてNECパーソナルコンピュータ米沢事業場で一貫したサポートを行う。トラブル発生時は群馬事業場でのサポートに加え、全国のNECフィールディングのサポート拠点で迅速に対応する。