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PCAが年末調整に関する実態調査、社員1人あたりの手続きは15~30分未満が半数超に
2025/09/10 16:03
「年末調整の手続きをよりスムーズに行うためにはどうすればよいか(複数回答)」(n=107)と質問したところ、「必要書類チェックリストの事前配布」が61.7%、「従業員向けの記入マニュアル・動画の充実」が49.5%、「不明点を質問できる社内問い合わせ窓口・ヘルプデスクを設置する」が48.6%。次いで「あなたの勤め先では、年末調整に必要な情報を社員からどのように収集しているか」(n=107)では、「紙で収集している」が38.3%、「ウェブサービスで収集している」が57.1%という回答となった。
「ウェブサービスで収集している」と回答した人に、「年末調整に必要な情報をウェブサービスで収集することで、業務効率は向上したと思うか」(n=61)と質問したところ、「非常にそう思う」が45.9%、「ややそう思う」が49.2%。また「社員から年末調整情報を、電子化して収集する際に課題となる(なった)点(複数回答)」(n=107)では、「従業員のITリテラシーに差がある」が50.5%、「操作方法の習得に時間がかかりそう」が45.8%、「セキュリティ面での不安がある」が34.6%だった。
「社員から年末調整情報を紙ではなく、電子化して収集するにあたって重視する(重視した)ポイント(上位三つまで)」(n=107)を聞いたところ、「操作の簡単さ・わかりやすさ」が57.9%、「セキュリティの堅牢性」が46.7%、「既存システムとの連携性」が39.3%。また「現在、電子化されている業務(複数回答)」(n=107)では、「給与関係書類の配信(給与明細、賞与明細、源泉徴収票など)」が57.0%、「社会保険関係の電子申請」が57.0%という回答となった。
「これから電子化していきたい業務(複数回答)」(n=107)を聞いたところ、「残業申請、有給休暇申請・管理」が26.2%、「出退勤の記録・集計」が25.2%、「入社・退職手続き」が22.4%。次いで「将来的にAIを活用して年末調整業務がさらに効率化されるとしたら、どのような機能に期待するか(複数回答)」(n=107)では、「従業員ごとに必要な書類や手続きを自動判別・案内する機能」が68.2%、「記入ミスや計算ミスを自動的に検知・修正する機能」が57.9%、「従業員からの質問にAIチャットボットで24時間対応する機能」が43.9%という回答となった。
今回の調査では、年末調整業務のデジタル化が進むなか、依然として書類の理解や従業員対応などの人的課題が大きな負担となっていることが明らかになった。働き方改革やDX推進が加速するなか、年末調整業務のさらなる効率化は喫緊の課題。とくに、従業員のITリテラシーの差や操作方法の習得といった導入時の障壁を解消し、AIを活用した自動化機能への期待も高まっている。年末調整業務の真の効率化を実現するためには、使いやすいシステムの導入とあわせて、従業員への丁寧なサポート体制の構築や、AIによる自動化機能を組み合わせた包括的なソリューションが求められるとしている。
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