NTTドコモビジネスは、▽AI▽IoT▽デジタルBPO▽地域・中小企業DX―の重点4領域で2028年3月期をめどに、25年3月期比でほぼ倍に相当する5000億円超の売り上げを目指す。目標額のおおよその構成比はAIが1500億円、IoTが2500億円、デジタルBPOが500億円、地域・中小DXが1000億円を想定する。小島克重社長は「大企業から中小企業まで横断的に活用できるようプラットフォーム化を進めていく」と、重点4領域を中心としたICTプラットフォーム提供企業へと進化する方針を示した。
小島克重 社長
AI対応では、ユーザー企業がAIを活用することを前提したネットワークサービス「AI-Centric ICTプラットフォーム」の拡充を推進。AIの挙動に合わせて通信ネットワークの帯域を自動で制御し、GPU計算資源への接続や、AIによりIT運用を自動化する「AIOps」といった機能を実装する。
金井俊夫 副社長
IoTでは、防犯カメラや太陽光発電設備といったIoT端末側に高度で複雑なセキュリティー機構を実装しにくい実態を踏まえて、同社のICTプラットフォーム側にセキュリティー機能を実装。「普段と異なる通信の兆候を検知し、被害の拡大を防ぐ仕組み」(金井俊夫・副社長)を強化していく。
デジタルBPOでは、BPO大手のトランスコスモスの運用ノウハウと、NTTドコモビジネスが持つAIやネットワーク技術を組み合わせた次世代BPOサービスを立ち上げる。地域・中小DXでは、法人向けのモバイル回線の拡販や、ICTプラットフォームを活用してIT専門人材の確保が難しい中小企業でも最新ITやAIを使いやすくすることでビジネスの拡大を図る。
(安藤章司)